一般財団法人平成紫川会 小倉記念病院(所在地:福岡県北九州市 病院長:永田 泉、以下 小倉記念病院)とGEヘルスケア・ジャパン株式会社(本社:東京都日野市、代表取締役社長兼CEO:多田 荘一郎、以下 GEヘルスケア)は、両者の経験・技術を融合することで、AI(人工知能)技術を活用した冠動脈内腔自動検出の実現のために共同研究契約を締結し、2018年8月28日より研究を開始しました。
近年、急速な高齢化に伴い心臓疾患の患者数は増加傾向にあり、多くの医療費を要しています。特に、心臓に栄養を送る冠動脈が詰まる、急性心筋梗塞は日本における死因の上位をしめています。急性心筋梗塞は時間の経過とともに心筋が壊死してしまうため、病院到着から90分以内に正確な診断と速やかな治療を行う必要があります。冠動脈が狭くなる狭心症においても、心電図や採血、心臓超音波などの検査ではみつからず、心臓CT検査でなければ診断が困難な場合もあります。現状では心臓CT検査の解析は、トレーニングを受けた医療従事者が行っても、数十分から1時間程度かかることもあり、また、心臓病は夜間や休日にもかかわらず発症しますが、これらの時間帯では、解析が不可能である施設が大多数となっています。このため、急性心筋梗塞や、狭心症の診断に時間を要することが問題となっています。