オーストラリアにおける金属アディティブ事業を発展させ、商業的および経済的機会、
教育、技能開発および雇用創出を促進することで合意
- 2018年12月に10年契約の覚書(MOU)を締結
- GEアディティブは、研究開発の取り組み、材料および粉体技術、センサー技術、および画像処理分析に、年間最大100万米ドルを投資予定
- シドニー大学はGEアディティブが持つ既存および将来的な技術に投資
【オーストラリア シドニー/ドイツ ミュンヘン 2018 年 12月 13 日】 GE アディティブはオーストラリアのシドニー大学との10年間の提携に合意し、覚書(MOU)を締結しました。 両者はオーストラリア初となる金属アディティブ製造技術を取り巻くエコシステムの実現に向けて協力し、基礎研究能力の高さに裏付けられた商業的および経済的機会、教育、技能および雇用開発を推進する社会の実現を目指します。
合意に基づき、GEアディティブは今後10年間で研究開発に年間最大100万米ドルを投資し、オーストラリアでの金属アディティブ製造技術の活用を促進させます。
シドニー大学のマイケル・スペンス博士(Dr. Michael Spence)は次のように述べています。「GEアディティブとの提携合意は、シドニー大学が有する材料工学や統合デジタルシステムなどの高度な製造に不可欠な分野における専門知識に基づくものです。アディティブ製造の分野で業界トップの知見を持つGEアディティブ と提携することで、この破壊的イノベーションとも呼べる最新技術に取り組む体制を整え、オーストラリアがこの産業革命のエキサイティングな次のフェーズに参加し、貢献することを可能にします。この共同作業により、アディティブ製造技術を実際の経済的利益にどのように結びつけるかの研究開発を推進します。シドニー大学では高度な製造技術を主な研究分野とする新キャンパスをシドニー近郊のパラマタ/ウェストミードにオープンさせる計画があり、GEアディティブとの提携とも親和性が高く、大変うれしく思います」
GEアディティブのチーフ・コマーシャル・オフィサー(CCO)を務めるデボラ・ロジャース(Debbra Rogers)は次のように述べています。「私たちGEアディティブは、シドニー大学のアディティブ製造技術に関するビジョンに即座に感銘を受けました。学術的なレベルに留まらず、この技術が近い将来にオーストラリアの経済と労働力にプラスの影響を与えることを十分に理解されていたからです。アディティブ製造技術の分野では、これまでのエンジニアリングと全く異なる思考が必要です。既存のエンジニアへの再教育や、新たなエンジニアの参入を促し教育するには、ある程度の時間が必要です。シドニー大学はそれを認識した上で、正しい考え方、スキル、材料の研究発展には産学官の密接な連携を促進させることが重要であると理解しています」
アディティブ製造技術におけるリーダー的ポジション確立に向けて:
シドニー大学は今後10年間にわたり、アディティブ製造技術の研究分野にてリーダーとしての役割を果たしていく計画です。アディティブ製造と先端材料加工に関する1,000平方メートル規模の新たな研究施設をつくり、研究を加速させる既存のプランを、GEアディティブとの連携により強化することができます。
シドニー大学コアリサーチ研究施設担当ダイレクターのサイモン・リンジャー教授(Professor Simon Ringer)は次のようにコメントしています。「新研究施設の設置によって、シドニー大学の研究者や研究パートナーが先駆的な基礎研究を行える環境を整備し、オーストラリアの産業、特に航空宇宙、輸送、生物医学、防衛分野に恩恵をもたらすことになるでしょう。研究者が、各材料ができることや構成、製造方法などの限界を探求するための環境を整えます。まずメインキャンパス内で世界レベルの研究能力を確立することは、ラマタ/ウェストミードに建設予定の新施設で最先端のアディティブ製造技術の研究への礎となります」
GEアディティブとシドニー大学との、その他協力分野:
- シドニー大学が持つ高度な製造および材料科学分野の研究能力とインフラを基礎として、GEアディティブからの資金提供により、材料および粉末に関する技術、センシングおよび分析に関する研究開発を推進
- 新しいアプリケーションの開発およびアディティブ製造を新たに取り入れる可能性のある産業を開拓し、商業的・経済的な効果に繋げる
- GEアディティブとシドニー大学が有する地域的、世界的規模での産学官ネットワークへの相互アクセス
マスター研究に関する合意:
シドニー大学との覚書は、GEアディティブが研究分野でグローバル展開するハブ&スポーク戦略を補完するものです。当戦略は、一流大学や研究機関のパートナーシップを促進させ、共同イニシアチブを推進するものです。
合意の対象となる研究分野は次の3つです。
- 材料および粉体技術、合金設計、合金改質、粉末特性評価および粉末特性の特定、後処理最適化、修理時の材料ギャップ
- シドニー大学が持つ電子顕微鏡法での経験と、GEアディティブの電子ビーム方式金属プリンターArcam EMBでの経験に基づき、センシング技術と材料特定を評価
- 画像処理とデータ分析
アディティブ製造について
アディティブ製造(付加造形、⾦属3D プリンティング)は、その無限の可能性で世界の常識を変えています。すでに製造の現場にディスラプション(革命的な変化)をもたらし、設計や製造工程を加速させています。アディティブ製造技術は、より軽く、強く、効率の良い部品を作ることで製品のパフォーマンスと品質を⾼めます。CAD ソフトをベースに、材料を幾何学的形状に重ね上げ「付加」してモノを作り出す製造⽅法であり、通常の製造において材料を切削し、「除去」加⼯する工程とは真逆の発想です。アディティブ製造技術によって、商品化までの時間短縮、コスト削減、競争率の向上、CO2排出削減等が実現します。
GE アディティブについて
GE アディティブは、ビジネスに革命的な変化をもたらす先駆的なアディティブ製造技術において世界を牽引しています。最先端の⾦属 3D プリンター造形システム、質の⾼い造形材料、およびアディティブ製造における⻑年の知識と経験に基づくコンサルティング・サービスを総合的に提供し、企業が画期的な新製品を開発・製造するための支援をします。アディティブ製品は、企業の様々な設計や製造上の課題を解決し、ビジネスメリットをもたらし、ひいては世界をより良い⽅向に変えていきます。GE アディティブには、⾦属 3D 装置メーカーのコンセプトレーザー社およびアーカム社、材料プロバイダの AP&C社が含まれます。
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