Skip to main content
×

GE.com has been updated to serve our three go-forward companies.

Please visit these standalone sites for more information

GE Aerospace | GE Vernova | GE HealthCare 

Press Release

GE横河メディカルシステム、産婦人科向け超音波診断装置の最上位機種「Voluson E8」を本格発売

April 05, 2007

* 高精細な3D/4D画像の描出が可能に、先天性心疾患の早期発見などの診断に有効
* 日本の医療施設のサイズに適した小型軽量化を実現

GE ヘルスケアグループの日本法人であるGE横河メディカルシステム株式会社(本社:東京都日野市、社長:三谷宏幸)は本日から、産婦人科・乳腺甲状腺用ブランド「Voluson(ボルソン)」シリーズの最上位機種「Voluson E8(ボルソン・イー・エイト)」を、大学病院・地域基幹病院の産婦人科や産婦人科開業医を主対象に本格発売します。

Voluson E8は、世界で初めて胎児の形態および動態を3次元動画像としてリアルタイムに観察可能な製品として2002年9月に発売し、日本で800台以上の導入実績を誇る「Voluson 730シリーズ」の上位機種。最大の特長は、従来機種に比べ Bモード※1と呼ばれる基本画像の画質が大きく向上し、世界最速の秒間最大40 volumeの高精細なリアルタイムの3次元動画像(4D画像)を表示できるようになったこと、ならびに日本の医療施設のサイズに適した小型軽量化を図ったことです。性能の向上により、以下のような臨床的利点が期待されます。

1. 胎児の先天性心疾患の早期発見に貢献
先天性心疾患は胎児100人に一人と先天性疾患の中で最も高頻度で発生し、高い周産期死亡率につながっています。しかしながら、胎児の心臓検査には高度な技術を必要とすることから、四腔(左心房・左心室・右心房・右心室)断面以外の、心室から起始する血管の流出路などの診断はほとんど行われていないのが現状です。
Voluson E8では、胎児や新生児の心臓を対象にした「STIC(Spatio-Temporal Image Correlations)」機能を搭載。サイズが小さく、拍動も速い胎児の心臓の動きを鮮明に描出できるとともに、撮影画像をVolumeデータとして保存することで、検査終了後も、必要な断面像・立体像を構築・解析することができ、そのための再検査が不要となります。また、新開発の「SonoVCAD (Sonography based Volume Computer Aided Diagnosis)」を併用することにより、複雑な胎児心臓の四腔断面や左室流出路断面、右室流出路断面、ならびに腹部における胃泡の位置を自動的に表示することが可能です。
これらの機能は通常の妊婦検診における胎児心臓のスクリーニング(精査が必要か否かを見極める検査)の診断補助機能として有用性が高く、流出路の異常の早期発見、さらには周産期死亡率の低下に大きく貢献します。

2. わずか7週の胎児異常の発見が可能に
Volsuon E8では、新開発の高周波経腟4Dプローブと組み合わせることで、わずか7週のCRL(頭臀長:頭部から臀部までの長さ)が約10mmの初期の胎児も鮮明な画像で表示できるようになります。そのため、従来では観察が難しかった妊娠初期での胎児精査に貢献します。

3. 乳がん診断や穿刺(バイオプシー)にも対応
Voluson E8では乳房用高周波プローブも取り揃えており、Bモードでも高画質画像の描出が可能です。また、乳房用高周波4Dプローブもラインアップしており、このプローブを使用することで乳腺や腫瘍の描出力が向上、産科での胎児診断のみならず、乳がんの診断や 穿刺(バイオプシー)※2にも応用できるなど、幅広い検査に対応します。

※1 Bモードとは超音波を体内に送信して、戻ってくる信号の強さを白から黒の明るさの変化に変換し、画面に表示する法

※2 穿刺(バイオプシー)とは診断で疑わしい病変部が見つかった際に、精密検査用にその細胞や組織を採取する手技

基本Bモード画質と3D/4D性能の向上は、新開発の本体プラットフォームとプローブ(体内に超音波を発信し、戻ってくる音波を捉える探触子)を採用したことで実現しました。電気を音に変える素子数を世界最大の256個(従来機では192)としたプローブ、ならびにプローブと本体の連結部分からピンをなくしたピンレスコネクタを採用したほか、ハードウェアを改良してその256個すべてを同時に駆動できるプラットフォームを採用し、分解能の高い画像の描出を可能にしました。プローブは2D用と3D/4D用ともに、経腟用、乳房用、そして経腹用の3種類を用意し、被検者に負担の少ない超音波診断装置での検査領域を拡大しています。

Voluson E8のもう一つの特長が、日本の医療施設のサイズに適した小型軽量化の実現です。

Voluson E8のサイズは580mm(幅)X 1,150mm(奥行き)X 1,490mm(高さ)と、Voluson 730シリーズに比べて幅が100mm小型化されています。重さも110kgと、Voluson 730シリーズ(136kg)に比べて20%の軽量化が図られています。また、従来に比べて大型のホイールを採用しているため移動も容易になりました。今まで設置スペースや持ち運びの問題でVoluson 730シリーズを導入できなかった医療施設も、より高性能でコンパクト設計のVoluson E8を使用可能になります。

Voluson E8の操作パネルは定評のあるVoluson 730シリーズのレイアウトを継承しながら、これまでのVolusonシリーズのユーザーの声を反映した改善が施されています。検者の身長や検査環境に合わせて、操作パネルを電動で上下20cm可動できるほか、前後(20cm)左右(各40度)に自由に位置を変えることができます。また、10.4インチの大型カラー液晶タッチパネルや明るさを落とした検査室でも視認可能なバックライト付操作キーなどを採用し、操作性を向上しました。さらに、15インチ高解像度LCDモニターを採用したほか、検者の検査状況に合わせたポジションにモニターを調整可能にするなど、人間工学に基づいた設計となっています。

Voluson E8は2006年9月に発売を発表し、既に欧米を中心に全世界で約250台が稼働、導入医療機関から高い評価を獲得しています。

産婦人科・乳腺甲状腺用の「Voluson」シリーズは、2002年9月に「Voluson 730 Expert」を発売して以来、「Voluson 730 Pro」、「Voluson 730 ProV」、2006年5月にノートブックタイプ可搬型の「Voluson i」、2006年10月に経腟用ノートブックタイプ可搬型の「Voluson e」を発売、3D/4D超音波市場におけるトップシェアを誇っています。

常に最先端の技術で日本の産婦人科・乳腺甲状腺用超音波診断装置市場を牽引してきた当社は、今回発売するVoluson E8をVolusonシリーズの最上位機種と位置づけ、大学病院・地域基幹病院の産婦人科や産婦人科開業医に対して積極的に販売するほか、同製品によって市場に技術力をアピール、普及機を含めた全Volusonシリーズ製品の拡販を狙います。

当社の超音波診断装置は、一般腹部用の「LOGIQ(ロジック)」シリーズ、循環器用の「Vivid(ヴィヴィッド)」シリーズ、そして産婦人科・乳腺甲状腺用の「Voluson」シリーズと3ブランド体制を採用しています。すべてのブランドにおいて、エントリーモデルから高性能機種まで幅広くラインアップをそろえ、臨床や研究など多岐にわたる診断ニーズに対応しています。

国内の超音波診断装置市場は年間約450億円の規模を持ち、当社は主に大学病院などの大規模病院などで使用される高性能機種でトップクラスのシェアを有しています。当社は今後、一般腹部用、循環器用ならびに産婦人科・乳腺甲状腺用の全てのブランドにおいて、幅広い製品の投入ならびにサービスの充実を図ることで、日本の超音波診断装置市場におけるナンバーワンの地位を目指します。

* 製品名: Voluson E8(ボルソン・イー・エイト)
* サイズ: 580mm(幅)X 1,150mm(奥行き) X 1,490mm(高さ
* 重量: 約110kg(バッテリーを除く)
* 希望小売価格: 7,500万円(オプションにより異なる)
* 国内販売目標台数: 200台(初年度)
* 医療機器認証番号: 218ABBZX00100000

GE横河メディカルシステム株式会社
GE 横河メディカルシステム株式会社は、CT(全身用コンピュータ断層撮影装置)、MR(磁気共鳴断層撮影装置)、超音波診断装置(US)、骨密度測定装置、 X線撮影装置、核医学診断装置、PET(Positron Emission Tomography)とCTを組み合わせたPET-CT、患者モニタ、画像ネットワークシステムおよび麻酔器等の販売・サービスを提供する医療用画像診断装置の主力メーカー。米ゼネラル・エレクトリック(GE)のヘルスケア事業部門であるGEヘルスケア(売上高:170億ドル)の世界三極体制(北米・日本・インターナショナル)の一極を担う。外資系画像診断装置メーカーとして唯一、国内にCT、MR、USおよびプローブの開発・製造拠点を持ち、最先端の技術や製品を日本から全世界に発信している。現在、"Early Health"のビジョンを掲げ、発病前の兆候発見や個々人の遺伝性素因に合わせた予防医療のデザインなど、画像診断技術とバイオ科学の進化と融合を進めている。特に「悪性腫瘍」、「循環器系疾患」、「ウィメンズヘルスケア」の3分野を重点ケアエリアと位置づけ、複数の製品・技術の多面的なアプローチにより病気の早期発見・早期診断をサポートしている。設立は1982年、日本国内に事業所を53カ所展開。2006年12月1日現在の社員数は1,695名、 2005会計年度(2005年1月~12月)の総売上は約1,426億円。

お問い合わせ先
GE横河メディカルシステム株式会社

広報グループ・松井
Tel:042-585-9249
Fax:042-585-9541

日本GE コーポレート・コミュニケーション本部


business unit
tags