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- 高い基本性能・優れた操作性・経済性を融合した新モデル -
胎児のリアルタイムの3次元画像をクリアに描出、先天性心疾患の早期発見への可能性
周産期におけるリアルタイムの3次元エコー検査の標準化を目指す
GEヘルスケアグループ(以下「GEヘルスケア」)の世界中核拠点の1つであるGEヘルスケア・ジャパン株式会社(本社:東京都日野市、代表取締役社長:熊谷昭彦)は本日5月13日(金)、産婦人科向け超音波診断装置「Voluson(ボルソン)」ブランドの中上位モデル「S(エス)」シリーズ2機種を、大学病院・地域基幹病院などの大・中規模施設の産婦人科や周産期センター、産婦人科開業医を主対象に発売します。
今回発売するのは同Sシリーズのスタンダード機「Voluson S8(ボルソン・エス・エイト)」と、コストパフォーマンスを重視した派生型の「Voluson S6(ボルソン・エス・シックス)」。両装置ともGEヘルスケアの最上位機種であるEシリーズが誇る高い基本性能と幅広い臨床用途を有する3D/4Dアプリケーションを搭載しつつ、さらなる小型軽量化と優れた操作性・経済性を融合したモデルです。
Voluson S8とVoluson S6は最上位機種と同じく、高精細なリアルタイムの3次元動画像(4D画像)を手軽に描出できるため、胎児の目の輪郭や鼻の突起、足の形など細部に至る全身の様子に加えて、指先や口などの動きをその場で滑らかな動画像で閲覧できます。また、サイズが小さく、拍動も速い胎児の心臓の動きを鮮明に描出できるため、全胎児の1%に発生し高い周産期死亡率につながっている先天性心疾患の早期発見にも貢献します。
これまで主にハイエンドモデルで対応していた4D画像をVoluson S8とVoluson S6という普及機で実現したことで、「我が子の姿を少しでも早くリアルに見たい」「胎児の成長を実感したい」という妊婦のニーズに幅広く応えるほか、国内の胎児疾患の早期発見・早期治療に進展に大きく寄与することが期待されています。
Voluson S8とVoluson S6の高精細なリアルタイムの3次元動画像の描出を支えているのが、基本となるBモード*1の性能です。複数の異なる角度の超音波ビームでデータを収集しリアルタイムで表示する「CrossXBeam CRI」や、アーチファクト(偽像)を抑えコントラスト分解能を高める「SRI II」など独自開発技術の搭載でBモードの画質を高め、組織の構造や特性を鮮明に描出します。また、血行動態に色を付けBモード画像上に重ね合わせながらリアルタイムで表示するカラードプラに加え、感度と分解能を追求した2方向パワードプラ「HD-Flow」を搭載、微細な血管や遅い血流も感度良く表現できます。
Voluson S8とVoluson S6では、最上位のEシリーズ(Voluson E6)と同じ本体プラットフォームとプローブ(体内に超音波を発信し、戻ってくる音波を捉える探触子)を採用し、優れた3D/4D性能とその基盤となるBモードの高画質を実現しています。同時駆動素子数を128個(Voluson S6は64個)としたビームフォーマの採用で分解能の高い画像の描出を可能にしました。プローブは経腟用、乳房用、そして経腹用の3種類を用意し、被検者に負担の少ない超音波診断装置での検査領域を拡大しています。
その他の主な特長
1. 患者に優しく、日本の医療施設のサイズにも適した小型軽量化を実現
Voluson S8とVoluson S6のサイズはともに620mm(幅)X 850mm(奥行き)X 975~1,725mm(高さ)と、最上位のVoluson Eシリーズに比べて幅が約1割、最小の高さが約25%小型化されおり、重量も90キロと同Eシリーズ(131キロ)に比べて3割以上の軽量化が図られています。小型・軽量ボディのため患者に与える圧迫感も少なく、かつ院内での移動も容易なため、今まで設置スペースや取り回しの問題で大型装置を導入できなかった医療施設にも設置可能です。
2. Voluson Eシリーズのレイアウトを継承しつつ、ユーザーの声を取り込みさらなる高い操作性を実現
Voluson S8とVoluson S6には高解像度の19インチ大型液晶モニターを搭載、画像を並べて比較参照できるほか、モニターが本体から独立した設計となっているため医師や患者のポジションに応じて最適な角度に移動できます。また、操作パネル上の調整つまみ類を減らし、少ないキー操作での検査を実現したほか、ボタンの点灯とモニター上のグラフィック表示で次の操作を直感的に把握できるスマート・オペレーションを採用。加えて、複雑な検査を効率化するオートメーション・ツールも搭載、医師が患者と向き合える時間をできるだけ多く確保できる設計にしています。
Voluson S8とVoluson S6は、米ゼネラル・エレクトリック(GE)が2009年5月に立ち上げた医療に関するビジネス戦略「ヘルシーマジネーション(healthymagination)*2」の厳しい審査をクリアした装置で、このほど日本のみならず、全世界で一斉に発売されました。
当社は産婦人科用の「Voluson」シリーズとして、2002年9月に「Voluson 730 Expert」を発売して以来、「Voluson 730 Pro」、「Voluson 730 ProV」、2006年5月にノートブックタイプ可搬型の「Voluson i」、2006年10月に経腟用ノートブックタイプ可搬型の「Voluson e」、2007年4月に最上位機種の「Voluson E」シリーズを市場に投入、現在産婦人科用3D/4D超音波市場において高いシェアを誇っています。
先進の技術で日本の産婦人科用超音波診断装置市場をリードしてきた当社は、今回発売するVoluson S8とVoluson S6をVolusonシリーズの中上位機種と位置づけ、大学病院・地域基幹病院などの 大規模施設の産婦人科や総合周産期センターの2台目以降の買い増し、中小規模施設・産婦人科開業医、地域周産期センターの新規購入や買い替え需要に対して積極的に販売し、周産期における3次元エコー検査の標準化を目指します。
当社の超音波診断装置は現在、産婦人科用の「Voluson」、汎用の「LOGIQ(ロジック)」、循環器用の「Vivid(ヴィヴィッド)」、各診療科の特定ニーズに対応する「Venue(ヴェニュ)」、ならびに昨年10月に発売したポケットサイズの「Vscan(ヴィースキャン)」の5ブランド体制で、エントリーモデルから高性能機種までを世に送り出し、医療機関のニーズにきめ細やかに対応しています。また、2009年に発売したVenueシリーズやVscanなど持ち運び可能で高い操作性と機能性を誇る装置を通じて、在宅・災害医療時や、麻酔科や整形外科・リウマチ科などこれまで超音波診断装置の使用頻度が低かった分野における新たな利用機会の創出を積極的に進めています。
これらを通じて、全てのブランドにおいて幅広い製品の投入ならびにサービスの充実を図ることで、日本の超音波診断装置市場におけるナンバーワンの地位を目指します。
*1 Bモードとは超音波を体内に送信して、戻ってくる信号の強さを白から黒の明るさの変化に変換し、画面に表示する方法
*2 「ヘルシーマジネーション(healthymagination)」は、世界が直面する深刻な医療問題の真の解決を目指して、2009年5月にGEが策定したヘルスケアに関する戦略。2015年までに60億ドルを投じて、地域に適した技術開発、ヘルスケアITの加速、格差のない医療の提供、在宅医療の推進の4分野で、100種類のイノベーションを実施し、15%の医療コストの削減、15%の医療アクセスの拡大、ならびに15%の医療の質向上を実現することを目指しています。ヘルシーマジネーションの詳細はwww.healthymagination.comをご参照ください。
製品名(括弧内は承認名称) | 発売日 | 希望小売価格 | 初年度国内販売目標 | 医療機器認証番号 |
Voluson S8 (汎用超音波画像診断装置Voluson S8) | 2011年 5月13日 | 3,675万円 (税込み) | 500台 | 222ABBZX00198000 |
Voluson S6 (汎用超音波画像診断装置Voluson S8 [類型 Voluson S6]) | 2,100万円 (税込み) |
GEヘルスケア・ジャパン株式会社は、ゼネラル・エレクトリック(GE)のヘルスケア事業部門であるGEヘルスケアの中核拠点の1つとして、先端的な医療技術ならびに医療・研究機関向けの各種サービスを提供しています。医療用画像診断からライフサイエンス(生命科学)まで幅広い分野にわたる専門性を駆使しながら、GEの世界戦略「ヘルシーマジネーション」で掲げる「医療コストの削減」「医療アクセスの拡大」「医療の質の向上」の実現に向けて、国内外の医療・研究施設を中心に革新的な製品やサービスをお届けしています。主要取扱製品は、CT(コンピューター断層撮影装置)、MRI(磁気共鳴断層撮影装置)、超音波診断装置、医療用画像ネットワーク、メディカル・ダイアグノスティクス(体内診断薬)、生体情報モニター、液体クロマトグラフィー装置、細胞解析装置。2011年4月1日現在の社員数は2,030名、国内の事業所数は55カ所。
ホームページアドレスは www.gehealthcare.co.jp (ライフサイエンス統括本部: www.gelifesciences.co.jp )。
GEヘルスケア・ジャパン株式会社 広報 松井亜起