スマホやタブレット上でいつでもどこでも手軽に画像参照が可能に!
国内初の薬事認証製品、病棟でのインフォームド・コンセントや院外からの遠隔診断など
医用画像の活用シーンを拡大、患者の安心感や診断・治療の質の向上に期待
GEヘルスケアグループ(以下GEヘルスケア)の世界中核拠点の1つであるGEヘルスケア・ジャパン株式会社(本社:東京都日野市、社長:川上潤)は4月13日(金)、院内に保存したCT(コンピューター断層撮影装置)やMRI(磁気共鳴断層撮影装置)などの画像診断装置の撮影画像を、iPhoneやアンドロイド端末などのスマートフォン(高機能携帯電話)、ならびにiPadなどのタブレット端末(多機能携帯端末)上に表示し、医師の閲覧を可能にするモバイルPACS*1 (医用画像管理システム)「CRMA(シーアールエムエー)」(Centricity Radiology Mobile Access)を発売します。
CRMAは国内のモバイル画像閲覧・診断プラットフォームのなかで、初めて薬事認証を受けた製品*2 です。
CRMAを利用することで、顧客医療機関はGEヘルスケア製PACSに保存したCTやMRI、PET(陽電子放射断層撮影装置)などの医用画像を、専用アプリを搭載したスマホやタブレット上で、インターネットの接続環境があれば、世界中どこからでも、いつでも*3 閲覧できるようになります。病棟での画像を用いた患者へのインフォームド・コンセントや院外からの遠隔診断など医用画像の活用シーンを飛躍的に拡大し、患者の安心感の向上や診断・治療の質のアップにつながると期待されています。CRMAがメリットをもたらす主な利用シーンは以下の通りです(CRMAの主な特長は以下に記載)。
院内・外 | 利用シーン | 医療行為 | 概要 |
院内 | 診療病棟 | 患者へのインフォームド・コンセント | 画像を用いながら詳しく説明 |
院内 | 手術室 | 手術中の医療画像参照 | 手元で画像を確認・操作しながら、手術をより精密にサポート |
院外 | 救急 | 緊急時の遠隔読影 | 迅速な対応が不可欠な救急時にも専門医によるスピーディーな読影・診断が可能 |
院外 | 院内外連携 | 読影コンサルテーション | 学会などでの外出先や自宅など、いつでもどこでも遠隔読影を可能に |
※ 患者環境外での利用
4月13日(金)~15日(金)にパシフィコ横浜で開催される2012国際医用画像総合展(ITEM in JRC 2012)の当社ブース内において、タブレットを使用したCRMAの体験会を開催します。
当社は国内で初めて薬事認証を取得したモバイルPACSという信頼性をフックに、GEヘルスケア製PACSを導入している施設にCRMAを積極的に販売するほか、CRMA機能を搭載したPACSの優位性を訴求し、PACSの新規購入ならびに買い替え需要の開拓を狙います。
当社は今後も、画質の向上や検査効率のアップなど臨床現場を強力に支援する技術や、被ばく低減など患者負担の軽減や患者の快適性につながる機能の開発に全社を挙げて取り組み、「人にやさしい、社会にやさしい」医療の実現を目指します。
CRMAの主な特長
1. 院内外のどこからでも快適にPACS画像にアクセス可能で、医用画像の活用シーンを拡大
院内外のどこからでもアクセスできる携帯性と指先で触れるだけの優れた操作性で、外出先や自宅からの遠隔診断のみならず、救命救急やインフォームド・コンセントなど多彩な医療現場で幅広く活用できます。院内は既存の無線LAN、院外ではWiFi/3G/4Gを利用して快適にPACS画像にアクセスできます。
2. PACSストレージを共有できデータ転送が不要なため、追加の手間やコストなしで簡単に導入可能
CRMAは、GEヘルスケア製PACSの「短期ストレージ(STS)」(主に撮影から3~5年以内の画像を保管)にモバイルサーバー(CRMAサーバー)を接続するだけのシンプルな構造。PACSからCRMAサーバーへのデータ転送も不要なため、モバイル専用の画像サーバーの増設や蓄積した画像データの移行といった追加のコストや手間をかけることなく手軽に導入できます。
米グーグルの基本ソフト「アンドロイド」と米アップルの「iOS」を搭載した端末に対応し、専用アプリはAppStoreやGoogle Play Store(旧Androidマーケット)から無料でダウンロードできます(本日現在の情報に基づく)。
※ 診断には医療機器端末を使用。利用者自身で用意され、AppStoreやGoogle Play Storeから専用アプリをダウンロードした端末は参照用として利用いただきます。
院内外からいつでもどこからでもアクセスでき医用画像の活用シーンを拡大するCRMA
3. 端末上にはデータが残らないシンクライアント形式とSSL暗号化の採用で高いセキュリティを確保
端末上には実際の画像データをダウンロードすることなく、画素情報のみをサーバーから端末に送ります。利用開始時のID・パスワードによるユーザ認証機能を備えるのはもちろんのこと、やり取りするデータはSSL暗号化が施され、かつ端末上には画像データが残らないため、患者の個人情報の保護のみならず、医用画像の持ち出しを防止できるなど、高度なセキュリティを誇ります。
4. 画像処理も端末からの指示で手軽に可能、3D画像も高速表示する快適な操作性
参照する画像データの選択、断面選択やコントラスト調整、画像の回転、3D画像加工といった処理のリクエストを、端末の画面上から直感的な指先の操作で送信可能。実際の加工・処理は院内のCRMAサーバー上で施され、その処理結果を端末上に表示するため、端末の能力に関係なくスムーズな閲覧と快適な操作性を実現します。
*1: PACSはPicture Archiving and Communication Systemの略で、CTやMRIなどの診断装置で撮影したデジタルの画像データを保管・閲覧・管理するシステム。フィルムの現像や運搬、保管が不要となるため、画像診断が迅速化され、患者の検査後の待ち時間が短縮されるほか、フィルム保管などにかかるコストが削減可能となる。
*2: 2012年4月12日現在 当社調べ
*3: 通信環境は使用する端末によって異なります。
製品名: | CRMA |
薬事販売名: | セントリシティ・ラジオロジー・モバイル・アクセス |
発売日: | 2012年4月13日 |
初年度国内販売目標: | 15台 |
医療機器承認番号: | 224ACBZX0006000 |
GEヘルスケア・ジャパン株式会社は、ゼネラル・エレクトリック(GE)のヘルスケア事業部門であるGEヘルスケアの中核拠点の1つとして、先端的な医療技術ならびに医療・研究機関向けの各種サービスを提供しています。医療用画像診断からライフサイエンス(生命科学)まで幅広い分野にわたる専門性を駆使しながら、GEの世界戦略「ヘルシーマジネーション」で掲げる「医療コストの削減」「医療アクセスの拡大」「医療の質の向上」の実現に向けて、国内外の医療・研究施設を中心に革新的な製品やサービスをお届けしています。主要取扱製品は、CT(コンピューター断層撮影装置)、MRI(磁気共鳴断層撮影装置)、超音波診断装置、医療用画像ネットワーク、メディカル・ダイアグノスティクス(体内診断薬)、生体情報モニタ、液体クロマトグラフィー装置、細胞解析装置。2012年1月1日現在の社員数は2,050名、国内の事業所数は55カ所。
ホームページアドレスは www.gehealthcare.co.jp (ライフサイエンス統括本部: www.gelifesciences.co.jp )。
GEヘルスケア・ジャパン株式会社 広報 松井亜起