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Press Release

GEヘルスケア、Flutemetamolの第III相臨床試験結果速報を公表

April 17, 2012

全研究が主要評価項目を達成、最終結果は年内に公表予定

*本報道資料は2012年4月11日に米国で発表されたプレスリリースの意訳版です。

GEヘルスケア(本社:英チャルフォント セントジャイルズ、プレジデント兼CEO:ジョン・ディニーン)は4月11日、同社が開発を進めるPET(陽電子断層撮影装置)検査用放射性薬剤「18F-Flutemetamol(フルテメタモル)」の2つの第III相臨床試験がともに主要評価項目を達成したとの速報を発表しました。18F-Flutemetamolは、GEヘルスケアが開発中のβ(ベータ)アミロイド検出用薬剤です。

1つめの研究では、脳剖検に同意した末期患者においてFlutemetamolのPETイメージングとアルツハイマー病に伴うβアミロイドの病理組織生検の結果との間に強い一致が認められました。2つめの研究では、40歳未満の若年健常者層に脳内のアミロイド蓄積はないという既知情報との一致が示されました。これらの研究の最終結果は今後数カ月以内に公表される予定です。

米フロリダ州フォートローダーデールにあるノバサウスイースタン大学の神経学担当臨床学教授のカール・サドウスキー博士は、「他の診断検査と組み合わせて脳内のアミロイド蓄積を検出・除外できるようになると、アルツハイマー病や他の認知症の疑いがある患者の診断精度向上につながる可能性があります。この点で、これらの研究結果はFlutemetamolの有用性を示す価値あるものといえます。正確な診断が患者管理の質を高め、かつコスト削減にもつながる可能性があるため、高精度の診断とより的確な治療が必要とされています」とコメントしています。

脳内のβアミロイドの蓄積はアルツハイマー病の神経細胞変性に至る大きな要因となっている可能性が高く、同疾病の発症に関係する病理的特徴の1つとなっています。アルツハイマー病はこれまで、死後脳サンプルにおいてβアミロイド斑をはじめとする主要特徴が病理確認されることで、確定診断されてきた病気です*1 。そのため現在では、脳内イメージングが生存中の人間のアミロイド蓄積の検出に役立つかどうかの研究が進められています。

GEヘルスケアのメディカル・ダイアグノスティクス(体内診断薬)事業 MI(分子イメージング)PETセグメントリーダーを務めるジョナサン・アリスは、「Flutemetamolはアルツハイマー病の可能性もある認知障害患者に対して行う多様な精密検査において、神経内科医が用いる臨床価値の高い薬剤の1つとなる可能性を秘めています。今回の研究は18F-Flutemetamolの承認申請をサポートするものであり、当社では今年中に同薬剤の申請を予定しています」と語りました。

GEヘルスケアはアルツハイマー病の原因・リスク・身体的影響の解明に向けた研究を進めるなど、同疾病の理解に多角的なアプローチを講じており、18F-Flutemetamolはアルツハイマー病の分野で現在開発に取り組んでいる幅広い診断ソリューションの1つです。一例をあげると、GEヘルスケアは現在、製薬企業と組み、アルツハイマー病の発症前診断に役立つ可能性のあるバイオシグナチャー(バイオマーカー)の特定に取り組んでいます。

GEヘルスケアは現在、神経変性疾患の病状の正確な視覚化に役立つ多彩なイメージング用製品を提供しています。MRI(磁気共鳴断層撮影装置)やPET、コンピューター断層撮影装置(CT)など、脳内をクリアに描出する先進の画像診断装置に加えて、病変部をより精緻に画像化するイメージング用薬剤の開発を進めているほか、医師の画像解析や疾患管理を支援する先進的なソフトウェアも拡充しています。また、放射性同位元素を容易に製造するサイクロトロン(加速器)、この放射性同位元素を人体に投与可能な薬剤に合成する装置(放射性医薬品合成設備)、ならびに撮影した画像の解析ソフトなども提供しています。

GEヘルスケアは、アルツハイマー病の発症・進行度の評価基準づくりのための大規模臨床観察研究であるAlzheimer's Disease Neuroimaging Initiative(ADNI)の発足時からの主要サポートメンバーを務めているほか、アルツハイマー病の早期発見ソリューションの開発に向けたEU出資の研究プロジェクトであるPredictAD、ならびにCoalition Against Major Diseases(CAMD)においても主要な役割を果たしています。

加えてGEヘルスケアでは、当社の様々な事業領域における多彩な取り組みを有機的に組み合わせることで、次世代の治療につながる統合診断ソリューションをグローバル規模で機動的に提供する体制を整えています。現在では、製薬業界のパートナー候補と協力し、各社の戦略的なニーズの理解ならびにそのニーズに応えるソリューションの開発に努めています。この協力体制の構築に伴い、主要試験の実施や高度な技術供給を通じた各社の市場参入のサポート、ならびに参入時期の早期化につながる可能性があります。


本プレスリリースの原文は以下のサイトでご覧になれます。
http://www.genewscenter.com/Press-Releases/GE-Healthcare-Announces-Preliminary-Phase-3-Results-for-Flutemetamol-3799.aspx

*1. 米国立神経疾患・脳卒中研究所ホームページ 「Dementia: Hope Through Research」 2011年7月13日
http://www.ninds.nih.gov/disorders/dementias/detail_dementia.htm


GEヘルスケアについて
米ゼネラル・エレクトリック(GE)のヘルスケア事業部門であるGEヘルスケアは、次世代の患者ケアをデザインする先端的な医療技術ならびに医療・研究機関向けの各種サービスを提供しています。画像診断やヘルスケアITをはじめ、メディカル・ダイアグノスティクス(体内診断薬)や生体情報モニターから、創薬、バイオ医薬品、ならびに医療機関の経営支援に至るまで、幅広い分野にわたる専門性を生かし、全世界で一人でも多くの人に、より低コストで質の高い医療を提供することを支援しています。また、ヘルスケア分野のリーダーと協力のもと、世界レベルの規制変更を活用し、持続可能なヘルスケアシステムにスムーズに移行することを目指しています。

GEヘルスケアでは現在、「ヘルシーマジネーション(healthymagination)」のビジョンを掲げ、医療コストの削減、医療アクセスの拡大、ならびに医療の質の向上を実現する革新的な製品やサービスの開発を継続しています。英国に本社を置くGEヘルスケアは現在、世界100カ国以上の医療従事者や患者に向けてサービスを提供しています。ホームページアドレスはwww.gehealthcare.com、最新のニュースはhttp://newsroom.gehealthcare.comをご覧ください(英語版)。


GEヘルスケア・ジャパン株式会社 広報 松井亜起


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