アジアにおけるGApTの急速な拡大は、GEがアジア成長 戦略を推進し、世界市場でのリーダーとしての地位を守 るための重要な鍵となる
写真: 真岡カスタマーセンター(MCC)のワイヤー試験設備
中国を筆頭にアジア地域では急速な経済成長を遂げ、産業が急速に拡大し、それに伴う重要な課題を解決するための技術革新が求められている。例えば、世界に通用する革新的な技術の開発や、投資収益の向上につながる短期での製品化などが課題となっている。GEプラスチックスは、さまざまな業界での新素材ソリューションへのニーズに対応したり、顧客に弊社の付加価値サービスをもっと簡単に利用してもらうようにするために、アジアでのGlobal Application Technology(GApT・グローバル・アプリケーション・テクノロジー・用途開発技術)センターの大幅な能力強化を進めている。
「中国、インド、日本、その他のアジア地域で推進しているGApT構想は、GEプラスチックスにとって極めて重要です。なぜなら、それによって、お客様との距離を縮め、お客様のニーズを正確に把握し、共同で用途を開発し、得られた知識を他の製品や分野に用いることができるからです」と、GEプラスチックスのグローバル・マーケティング部門ゼネラル・マネージャー兼最高マーケティング責任者、ジョン・カーリントンはコメントする。「アジアには、現地の施設、設備、専任技術者に対して大規模な投資を行い、長期にわたって力を入れています。当社最高のリソースをアジアのお客様に、まさに必要とされている場所で提供することにより、私たちは、共にこの活気溢れる市場で成功を収めることができるのです。」
上海のGEチャイナ・テクノロジーセンターにあるGApTの能力を強化するため、GEは、用途技術、工業デザイン、エンジニアリング、付加価値技術サポート、およびプロセス開発に関して、新たな能力を発揮できるようさまざまな装置を導入している。GApTの研究施設に新たに加わる装置の1つが、大型車体パネルの開発に使用するハスキー社の2,700トン射出圧縮成形機である。この装置により、OEM会社はGEの高性能樹脂を使用してデザイン性の高い軽量な熱可塑性プラスチックによる自動車外板パネルを製造することができるようになり、それによって中国自動車産業の成長と競争力を促進することができる。
上海のテクノロジーセンターは、自動車向けの応用開発だけでなく、電気電子用途、産業用ケーブルやワイヤー、ディスプレイフィルムにも力を入れている。その能力は、環境試験から衝撃試験、さらには遮蔽性能からディスプレイフィルムの光学的測定および特性評価までと非常に多岐にわたる。高度なビデオ会議システム「バーチャル・ラボ」を使用すると、オーディオ、ビデオ、コンピュータデータを世界の各地(最大4か所)で共有することができる。さらに、この施設には、カスタマ・イノベーション・センターがあり、カラーマッチングサービスを提供しているほか、GEのVisualfx*特殊効果樹脂を使用した特殊な意匠効果も提供しており、製品をさらに差別化するために役立てることができる。
GEプラスチックスは、アジア全域にわたるGApT能力増強戦略に基づいて、韓国に2006年中に新たな中核技術センターを、日本では、栃木県真岡市にある既存のGApTリソースを増強して、新たにカスタマーセンターとする予定である。GEは、インドでもバンガロールでGApTの施設を所有している。真岡の施設では、自動車の歩行者保護、自動車のハーネス、車両のボンネット内用途(エンジン周辺部品)など実践的な項目に重点を置いているが、バンガロールでは、予測解析工学の研究を行っている。韓国の新センターは、通信市場、ディスプレイ市場、自動車市場に重点を置く予定で、携帯電話用の射出成形機や、ディスプレイフィルムの品質を評価する研究室が装備されることになる。
GEプラスチックスの応用技術担当マネージャーを務めるボブ・フローレンスは、次のように語っている。「アジアの各地にあるGApTセンターは、それぞれの地域に特有の素材要求を満たすよう、念入りに設計され、最新技術を装備しています。私たちが目指しているのは、これらの施設を利用しやすくすることと、現地のお客様の実情に合わせることであり、お客様が部品の開発や試験のために積極的に利用して頂けるようにすることです。GApTの目標は、お客様との距離を縮めることです。用途開発は反復プロセスです。お客様の用途開発に関与することにより、新たな用途開発を成功させることができるようになると考えています。」
さらに、中国の顧客にGEの素材を最短の納期で供給するため、2つのコンパウンド工場を南沙(広東省)と浦東(上海)に置き、また中山(広東省)には特殊フィルム・シート施設が完備している。現地に生産拠点を持つことにより、樹脂、シート、フィルムの輸送期間が大幅に縮小されるため、顧客は、生産サイクルタイムを短縮できる。日本では、5億円以上を投資して2つの特殊コンパウンド向けの生産ラインを新たに増設しており、これらのラインは、それぞれ3月、4 月に稼動を開始している。
GEプラスチックスについて
GEプラスチックスは、自動車、医療、家電、輸送、高機能包装、建築/建設、通信、光学媒体などの幅広い業界で利用されているプラスチック樹脂を世界中のお客様に提供するサプライヤです。ポリカーボネート、ABS, SAN, ASA, PPE, PC/ABS, PBT, PEI樹脂に加え、高機能特殊化合物LNP*製品ラインを製造/合成しています。GEプラスチックスのスペシャルティーフィルム&シート事業部は、高機能 Lexan*シートおよびフィルム製品を製造しており、これらの製品は条件の厳しい用途に世界各地で幅広く利用されています。さらに、GEプラスチックスの自動車部門は、車体パネル/グレージング、ボンネット内、部品、構造/内装、照明という自動車産業の5つの主要分野で、世界中のお客様に豊かな経験に裏付けられた優れたプラスチック・ソリューションを提供しています。オリンピック大会の協賛企業として、GEは大会の成功に不可欠な、幅広い分野にわたる革新的な製品とサービスを独占的に提供しています。
* Visualfx, LNP, およびLexanはGeneral Electric Companyの商標です。
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日本GE コーポレート・コミュニケーション本部