より堅調な成長に向けインダストリアル部門の事業ポートフォリオを再構築
売却益を自社株買付に充当
GEは本日、世界最大手の石油化学製品メーカのサウジ基礎産業公社(Saudi Basic Industries Corporation 本社:サウジアラビア王国リヤド以下、SABIC)と、GEプラスチックス事業を116億ドル相当の現金および債務引受けにより売却する正式契約に合意したと発表しました。売却は、規制当局からの認可など、通常の手続きを経て、2007年第3四半期を目途に完了する予定です。
GEのジェフ・イメルト会長兼CEOは次のように述べています。「GEは過去5年間、賢明な事業売却を行い、より高い成長が見込める、高付加価値のテクノロジー関連事業への投資を実行することで、事業ポートフォリオの再編を進めてきました。今回の事業売却は、成長性の高い分野に再投資することで、投資を新たな成長につなげるというGEの戦略を引き続き推進していく上で、重要なステップとなります。この戦略を実行することで、成長を加速し、より高収益を生み出す事業体を構築し、好調な業績を維持することができます。」
「今回のプラスチックス事業の売却は、GEの株主にとって、適切な時期における適切な決断です。GEは、競争入札の結果、優れたグローバル企業から望ましい価格を提示されました。売却益は、自社株買付の資金にし、事業体の再構築を通してGEをさらに強固にします」
「SABICは、GEのお客さまと従業員にとって最適な企業です。今回の事業売却により、SABICの低コストによる資材調達および世界規模のネットワークと、GEプラスチックスの優れたマーケティングおよび技術力とが融合することで、プラスチック業界に変革をもたらすでしょう。また、SABICは買収した事業および従業員への投資に定評があります。米国ならびにグローバル規模でのプラスチックス事業の成長に向けた積極的な支援をコミットしており、米国および世界各国のプラスチックス事業のチームならびに関連工場を高く評価し、尊重しています」
「また、売却は、GEの他の事業にとっても有益です。SABICを含むサウジアラビアの企業は、エネルギー、ヘルスケア、航空、ハイテク技術を駆使した各種製品において、GEのお客さまであり、長年にわたり良好な関係を構築しています。SABICとGEの関係がより強固になることで、これらの製品を提供するGEの各事業部門および従業員はメリットを享受することができます」
GEは、約90億ドル相当の売却益から、税引き後利益を受け取り、主に現行の自社株買付の再開に充当します。2007年度の買戻し株式の予定金額は、60億ドルから70~80億ドルに増加します。売却により生じる税引き後の利益 約15億ドルは、GEの事業再構築と自社株買付資金に充てられます。
SABIC 副会長 兼 CEO(最高経営責任者)のモハムド・アル-マディは次のように述べています。「GEプラスチックスの買収は、SABICが目指す世界有数の製造企業になるための成長および多様化戦略の重要な一歩を象徴するものです。GEプラスチックスは、GEにおける輝かしい伝統を誇る優れた組織で、お客さまとSABICの成長に必要な、優秀な人材や、高品質の製品、優れた技術などをもたらしてくれます。これらは、SABICにとって大きな価値をもたらすものとなり、重要なビジネス関係の構築に貢献してくれることでしょう。今回の事業取得により、新規市場への参入、世界3万社以上のお客さまとの関係を構築できるようになります」
GEプラスチックスの2006年度の収入は66.45億ドルで、自動車、医療、家電、輸送、高機能包装、建築/建設、通信、光学媒体などの幅広い業界で利用されているプラスチック樹脂を提供する世界の大手サプライヤーです。品質および環境性能に優れた実績を誇る同社は、米国マサチューセッツ州ピッツフィールドに本社を置き、世界60の地域に1万300人の従業員を有しています。
SABICは、石油化学製品メーカの時価総額世界トップ10社のうちの1社です(現在、時価総額 約800億ドル)。ポリエチレン、ポリプロピレン、グリコール、メタノール、化学肥料の大手メーカで、またポリマー製造業では第4位のメーカです。SABICは、世界中の工場・施設で安全、保健、環境保全における優れた運用を実施しています。
GEプラスチックスのプラスチック樹脂事業の副社長を務めるブライアン・グラデンが、事業売却完了後、名称を変更した会社のプレジデント兼CEOに就任する予定です。GEプラスチックス プレジデント兼CEOのシャーリーン・べグリーは、コーポレートの役職に異動し、今回の売却完了に注力するとともに、イメルトへの報告義務を担うことになります。
GE副会長のロイド・トロッターは次のように述べています。「ブライアンと世界有数のチームは、最適なリソースを獲得し、プラスチック業界をグローバル規模で変革することになるでしょう。GEプラスチックスは、GEの優れた事業として、革新、世界規模での実行、市場をリードする製品の開発を導ける優秀な人材を有しています。GEに多大な貢献をしてくれた同事業すべての従業員に感謝すると伴に、新しい会社で最善を尽くせるよう期待しています」
今回の売却において、ゴールドマンサックスとリーマンブラザーズがフィナンシャルアドバイザーとして、ウェイル、ゴシャル&マンジーズLLPが外部法務アドバイザーとして、GEに助言しています。
SABICについて
サウジ基礎産業公社(SABIC)は、時価総額 約800億ドルの中東地域における最大の株式公開企業で、石油化学製品メーカ世界大手10社の1社です。ポリエチレン、ポリプロピレン、グリコール、メタノール、化学肥料の最大手メーカで、またポリマー製造では第4位のメーカです。1976年に設立され、サウジアラビア王国リヤドに本社を置いています。SABICの世界における拠点は、アジア太平洋地域のシンガポールと欧州のオランダ シタードです。欧州において、3,300人の従業員、オランダ ゲリーン、英国ティーサイド、ドイツ ゲルセンカーチェンの3カ所に石油化学製品の製造工場を有しています。SABICは、リヤド、ゲリーン、米国ヒューストン、インド バドダラに研究開発センタを保有しています。世界中に約17,000人を越える従業員を有しています。
GEプラスチックスとGEについて
GEプラスチックスは自動車、医療、家電、輸送、高機能包装、建築/建設、通信、光学媒体などの幅広い業界で利用されているプラスチック樹脂を世界中のお客さまに提供するサプライヤーです。ポリカーボネート、ABS、SAN、ASA、PPE、PC/ABS、PBT、PEI樹脂に加え、高機能特殊コンパウンドLNP製品シリーズを製造しています。GEプラスチックスのスペシャルティーフィルム&シート事業部は、高機能Lexanシートおよびフィルム製品を製造しており、これらの製品は条件の厳しい用途に世界各地で幅広く利用されています。さらにはGEプラスチックスの経験豊かで、世界的な競合性を持つ自動車専門組織は、自動車の5つの主要なセグメントに対し、指導的なソリュ―ションを提供しています。それらは、ボディーパネルとグレージング、フード下のアプリケーション、コンポーネント、構造と内装、そして照明です。オリンピック大会の協賛企業として、GEは大会の成功に不可欠な、幅広い分野にわたる革新的な製品とサービスを独占的に提供しています。
GEは、"imagination at work 想像をカタチにするチカラ"をスローガンに、テクノロジー、メディア、金融サービスという多様な分野で事業展開し、世の中の困難な問題の解決に向けて努力しています。航空機エンジン、発電、水処理・セキュリティ技術から医療用画像診断装置、企業向け・個人向け金融、メディア、にわたる幅広い商品とサービスを、世界100カ国以上のお客さまに提供しており、約30万人の従業員を擁しています。詳細は、GEのホームページをご覧下さい。GEは、日本においても100年以上にわたって事業展開しており、社員は約8,000人を数えます。日本におけるGEの事業・活動等については、当サイトをご覧下さい。
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日本GE コーポレート・コミュニケーション本部