GEエナジー、アジア初の最新鋭技術導入
写真: 工場で組み立て中の「MS9001H型ガスタービン」
GEエナジーは本日、東京電力株式会社の富津火力発電所(千葉県富津市)向けに3基据え付けられる「H System™ (Hシステム) 」のうち初号機となる9H型ガスタービンを含む主要機器が、同4号系列発電設備の基礎台に設置されたと発表しました。今回の設置により、GEエナジーの最新鋭技術であるHシステム・ガスタービン・コンバインド・サイクルが、アジアで初めて導入されたことになります。
富津火力発電所には、合計3基の「GE109H」(9H型ガスタービン、蒸気タービンおよび発電機で構成されるシステム)が設置され、2008年から2010年の間に営業運転を開始する予定で、1,520メガワットの電力を供給する計画です。
低位発熱量(LHV)ベースで60%の効率を可能にする世界初のコンバインド・サイクル・システム「Hシステム」は、GEが新しい技術を市場に積極的に投入し、お客さまが環境に関する課題に取り組むための支援を行う全社的なイニシアチブ「ecomagination(エコマジネーション)」関連製品の一つです。
高い効率を備えるHシステムは、燃料消費率が優れていることから、単位出力当たりの燃焼排出物排出量の削減を実現します。9H型ガスタービンは、同等の発電能力を備えた標準的なガスタービン・コンバインド・サイクルと比べて、温室効果ガス排出量を年8万7,000トン削減することができます。
米サウスカロライナ州グリーンビルにあるGEエナジーの工場で製造された9H型ガスタービン初号機は、2006年6月に日本に出荷され、8月11日に富津火力発電所の建屋内に設置されました。8月17日には、蒸気タービンの低圧車室を設置しました。また、蒸気タービン高圧・中圧車室も設置され、予備的な調整作業が始まりました。さらに、排熱回収ボイラー初号機も現地に到着しています。
GEエナジーパワー・ジェネレーション部門バイス・プレジデントのスティーブ・ボルズは次のように述べています。「富津火力発電所における9H型ガスタービン初号機の設置は、アジア初となるGEの最新鋭技術の導入であり、世界の電力産業に対してGEのHシステムの商用開発を促進する大きな足がかりになります。また、このプロジェクトは、世界有数の電力会社である東京電力との長年にわたる関係を深めることにもつながります」
東京電力に提供しているGEのガスタービン・コンバインド・サイクル技術は、以下のプロジェクトで採用されています:
東京電力は、世界有数の電力会社で、東京、横浜、および首都圏の2,700万以上のお客さまに電力を供給しています。
富津火力発電所は、GEのHシステムを採用する世界で3番目の発電所となります。世界初の50ヘルツ Hシステムは、英国サウスウェールズのバグラン・ベイで、2003年に営業運転を開始し、運転時間はすでに17,000時間を超えています。60ヘルツで初となるHシステム・プロジェクトは、南カリフォルニアのインランド・エンパイア・エナジー・センターにおいて2008年から営業運転を開始する予定です。
GEのHシステムは、世界の電力産業にとって画期的な技術として、熱効率を高めるために不可欠な高温の燃焼温度での運転を可能にする先進的な蒸気冷却システムを採用しています。また、高温下で長期にわたる運転に耐えられるよう、H型ガスタービンの第1段動翼および静翼には単結晶材を適用しました。
GEエナジー( www.ge.com/energy)は、世界有数の発電およびエネルギー供給技術のリーディング・サプライヤーで、GEのインフラストラクチャー部門の一翼を担っています。2005年度の収入は165億ドルにのぼります。ジョージア州アトランタに拠点を置くGEエナジーは、石炭、石油、天然ガス、原子力などのエネルギーをはじめ、水力、風力、太陽光、バイオガスなどの再生可能エネルギー資源、その他の代替燃料に至るまで、エネルギー産業のあらゆる分野で事業展開しています。GEエナジー製品の多くは、お客さまが環境課題を解決するのに役立つ新技術を積極的に提供するというGEの全社的なイニシアチブである「エコマジネーション」の基準を満たしています。
この件に関するお問い合わせ先:
日本ゼネラル・エレクトリック(株)
広報部
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日本GE コーポレート・コミュニケーション本部