脳内のベータアミロイド斑検出に用いる「11C-PIB」の技術供与で合意
GE Healthcare・徳洲会 共同プレスリリース参考資料
徳洲会グループの医療法人社団愛心会(理事長:徳田哲、以下徳洲会)とGEヘルスケアグループの英国法人であるGE Healthcare Limited(会長:デビッド・ジョン・ジーンズ、以下GE Healthcare)は11月21日(金)、放射性同位元素カーボン11(11C)によって標識された画像診断用薬剤「ピッツバーグ・コンパウンド・ビー」(PIB)の技術を、GE Healthcareが徳洲会に使用許諾することで合意しました。
当該の11C-PIBは、陽電子断層撮影装置(PET)検査用に米ピッツバーグ大学で開発され、2003年にGE Healthcareが同大学から全世界における独占的権利を取得した画像診断用薬剤です。同薬剤を体内に投与すると、アルツハイマー病や他の認知症患者で見られる老人斑の主成分である不溶性β(ベータ)アミロイド蛋白質に結合するため、その脳内蓄積部位を画像化しPET検査で検出することができます。
GE Healthcareは現在、自社での研究開発や製薬メーカーとの協業など、PIBの臨床応用に向けた取り組みを加速しており、その一環としてこのほど、技術パートナーである徳洲会と11C-PIBの使用を許可する契約を締結しました。なお今回の技術供与は日本限定の非独占的契約となります。
徳洲会は、PET検査に必要な放射性同位元素を製造する加速器と、この放射性同位元素を患者の体内に投与可能な薬剤に合成する装置(標識化合物合成装置)、ならびに体内に投与された放射性薬剤が集積する様子を画像処理するPET装置のすべてを自法人で保有しています。そのため、今回のGE Healthcareとの契約に伴い、徳洲会は画像診断用薬剤11C-PIBを生成し、同薬剤を投与した患者のPET検査により、脳内のβアミロイド斑検出を臨床にて使用できるようになります。
GEヘルスケアグループは現在、日本を含む全世界において、神経変性疾患の画像評価に向けた取り組みを強化しています。PETや磁気共鳴断層撮影装置(MRI)、ならびにPIBの先端的医療技術への応用に向けた研究など画像診断技術の活用も、これらの一環です。また別の画像診断用薬剤においては現在、半減期が110分と11C-PIBに比べて5倍以上ある18F-PIBの開発も進めています。同薬剤は本年7月に第I相の臨床試験を欧州で完了し、現在第II相の臨床試験の段階まで進行しています。
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