2009年1月20日【アラブ首長国連邦アブダビ】
アラブ首長国連邦のアブダビ政府系機関であるマスダールは本日、GEをアンカー・パートナーとした「マスダール・シティー(Masdar City)」の建設計画を発表しました。マスダールとGEの提携契約には、「エコマジネーション・センター」の開設計画、および持続可能なビジネス・ソリューションの実現に注力することが明記されています。この提携契約は、これまでの研究開発における両社の提携を一層拡大し、画期的な新技術の開発および普及を推進することを目的としています。同センターは、ムバダラ・デベロップメント・カンパニーとGEが2008年7月に結んだ、多角的な戦略的パートナーシップの一環として開設される予定です。
アラブ首長国連邦・アブダビのマスダール・シティーでの世界初の「エコマジネーション・センター」開設に向け契約に調印するGEの中東・アフリカ担当プレジデント兼CEOナビル・ハバエブ(左)とマスダールのCEOスルタン・アル・ジャービル博士(右)
エコマジネーションとは、クリーンな革新技術の考案および実現を目指すGEのコミットメントであり、GEはエコマジネーションの取り組みを通じて、顧客が環境面や財務面のニーズに対応できるように支援しています。マスダール・シティーに開設予定のエコマジネーション・センターは、同地域におけるエネルギー効率の高い製品の開発を支援すると同時に、マスダール・シティーの地域社会で省エネルギーに対する意識を向上させることを目指します。同センターではさらに、次世代のスマート・グリッド、浄水技術、および省エネ家電に電力を供給する、風力発電や太陽光発電をはじめとする再生可能エネルギー関連製品などを展示して、GEの技術を紹介する予定です。
マスダールのCEOを務めるスルタン・アル・ジャービル博士は次のように述べています。「今回のGEとの提携は、マスダール・シティーの開発において、実に画期的な出来事と言えます。この提携を通じて、両社は協力体制の下、再生可能エネルギーの普及や持続可能性の実現を目指し、革新的なソリューションの開発や普及、量産、販売に取り組むことができるからです。当社の目的はクリーン・テクノロジーの実現に向け、世界のシリコンバレーを建設することです。GEがこの計画に、アンカー・テナントとして参加してくれることを、大変嬉しく思います」
またアル・ジャービル博士は、「アブダビ政府首脳陣と、シェイク・モハメッド・ビン・ザイード・アル・ナヒヤン・アブダビ皇太子兼UAE国軍副最高司令官が発表した新都市建設構想のおかげで、マスダール・イニシアティブを大きく進展させることができただけでなく、世界屈指の企業がパートナーとして当社の目標達成に協力してくれることになりました」とも述べました。
今回の多角的な提携契約はさらに、マスダールとGEが、クリーン・テク(Clean Tech)製品の研究開発における提携の方向性を模索する上で、枠組みとなることが期待されています。マスダールは、GEとの提携を通じて、GEが誇る技術的な専門知識を利用し、最終的にはマスダール・シティの開発においてもGEの技術を生かすというメリットを享受できるのです。
GEの中東・アフリカ担当プレジデント兼CEOのナビル・ハバエブは、次のように述べています。「マスダール・シティ、アブダビは、GEが世界で初めて開設するエコマジネーション・センターの開設場所として最適です。この地域には、持続可能な技術を普及させ、新たな技術革新を促進するだけでなく、こうした技術を実用化しようとする意思や意欲を活用する機会が溢れていると考えています」
エコマジネーション・センターの敷地面積は、最大で4,000平方メートルとなる見込みで、マスダール・インスティテュートの近くに開設される予定です。マスダール・インスティテュートとは、未来のエネルギーの開発および普及に関する学術的研究や学習を目的とした、マスダールが運営する大学院レベルの教育機関です。
同センターは、GEとムバダラが2008年7月に署名した枠組み合意の一環として建設されます。この枠組み合意は、法人金融事業、クリーン・エネルギーの研究開発、航空、産業、人材育成といった広範にわたるイニシアティブを対象に、両社がグローバル提携を結ぶことを発表したものです。既に構築された強固なパートナーシップと成長機会が中東、および全世界に拡大しつつあるという共通認識に基づいて結ばれたこの提携契約は、両社が新たに始まる共同事業と投資資金に対する資本コミットメントを共有することの証でもあります。GEとムバダラのパートナーシップに関する詳細については、dev.geready.com/news/partnership をご覧ください。
マスダールについて
マスダール・イニシアティブは、再生可能エネルギーや代替エネルギー、持続可能エネルギー、持続可能な設計などに代表される、革新的な技術の開発および商用化に対する、アブダビ政府の多角的な投資計画です。マスダールは、アブダビ・フューチャー・エナジー・カンパニー(ADFEC)によって運営されており、ムバダラ・デベロップメント・カンパニーが全額出資しています。2008年1月、アブダビ政府は、この種の政府投資(一度の投資額)としては最高額となる150億ドルをマスダールに投資することを発表しました。マスダール・イニシアティブの詳細については、www.masdaruae.com をご覧下さい。
GEについて
GEは、"imagination at work 想像をカタチにするチカラ"をスローガンに、テクノロジー、メディア、金融サービスという多様な分野で事業展開し、世の中の困難な問題の解決に向けて努力しています。航空機エンジン、発電、水処理、セキュリティ技術から医療用画像診断装置、企業向け・個人向け金融、メディアにわたるまで幅広い商品とサービスを、世界100カ国以上のお客さまに提供しており、約30万人の従業員を擁しています。詳細は、GEのホームページをご覧下さい。GEは、日本においても100年以上にわたって事業展開しており、社員は約5,000人を数えます。
日本におけるGEの事業・活動等については、ウェブサイトをご覧下さい。
エコマジネーションについて
エコマジネーションは、世界が直面している環境問題に解決策を提示すると同時に、お客さまと社会全体に対して広く貢献できる革新的なソリューションの想像と実現を目指す、GEの積極的なコミットメントです。エコマジネーションは、世界が直面する重要課題に取り組むと同時に、財務実績と環境パフォーマンスを両立させながら企業の成長を促進することが可能であるという、GEの信念を実践するものです。エネルギー効率が認められエコマジネーションに認定された製品のポートフォリオは、現在では80製品以上に拡充されています。
日本GE コーポレート・コミュニケーション本部