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Press Release

Ge横河メディカルシステム、次世代マルチスライスctの新機種を発売

May 11, 2009

- 500スライスの広範囲4D撮影が新しい診断の可能性を提供 -
ハイデフィニションCTテクノロジーと心臓撮影に定評のある高機能モデルの中核技術を融合し、患者と診療科に新しい診断の切り口と一段と高い効率性を提供

GEヘルスケアグループの日本法人であるGE横河メディカルシステム株式会社(本社:東京都日野市、社長:熊谷昭彦)はこのほど、次世代のコンピューター断層撮影装置(CT)「LightSpeed VCT VISION(ライトスピード・ブイシーティー・ビジョン)」を、大学病院、地域の基幹病院および総合病院などを主対象に発売します。

LightSpeed VCT VISIONは、昨年10月に発売した当社製マルチスライスCTの最上位機種「Discovery CT750 HD」(発売当時の名称はCT750 HD)の中核技術と、5心拍(約5秒)での心臓撮影を実現した世界初のボリュームCT「LightSpeed VCT」(2004年発売)の主要機能を併せ持つハイエンドモデル。30cm以上の広範囲にわたる500スライス相当の4D(リアルタイムの3次元)撮影を可能としたほか、全身領域における高画質化ならびに被ばくの低減を実現し、放射線科や脳外科を始め、内科、循環器科など、あらゆる診療科の臨床ニーズに幅広く応えるとともに、LightSpeed VCTが高い有用性を誇る心臓撮影時のさらなる画質安定化および効率性向上を実現しました。

LightSpeed VCT VISIONは、Discovery CT750 HDと同様、GEの掲げる次世代CTのビジョン「See More, Know More, Less Dose」をベースに、同装置に搭載された先端技術を取り入れることで、全診療科に対する高い有用性を実現しています。

See More よりクリアで飛躍的な写像性(鮮明度)を実現した画像の提供
Know More 従来のCTでは得ることのできなかった臨床情報の提供
Less Dose 画質を犠牲にすることなく、飛躍的な被ばく低減の実現

このうち、「Know More」のビジョンを具現した技術が、検出器の列数を増やすことなく、500スライス相当の広範囲の撮像を可能にする「ボリュームヘリカルシャトル」です。同技術は従来不可能であった撮影テーブルの加速・減速時のデータ収集を可能とすることで、最大312.5 mmの広範囲において500スライスの撮影を実現しました。また、撮影画像から時間軸を有する4D画像の構築をすることで、CT画像から非侵襲的に血流動態を把握できるようになるため、これまで手術の前後に実施していた侵襲的な検査が不要になり、患者の負担が大幅に低減します。

臨床的には、例えば約250 mmの肺野領域における心臓から上向大動脈と大動脈弓部を経て下向大動脈に至る血流、ならびに肺静脈の4D CTアンギオグラフィー(血管造影撮影)など、機能検査や時間軸を持つ検査に高い有用性を誇ります(添付参照)。

さらに、「See More」と「Less Dose」を実現するのが、CTでは世界初搭載となる新画像再構成技術「Adaptive Statistical Iterative Reconstruction(ASIR)」です。

昨今のCT技術の開発焦点となっていた検出器の多列化に伴い、撮影する断層像は加速度的に薄くなり、より微細な病変の検出への可能性を見出してきましたが、同時に画像ノイズの増加も不可避であり撮影画像一枚ごとの密度分解能※は低下を続けていました。またこの画質の劣化を補うためにX線の照射量を増やし、結果として被ばく量の増加につながるといった画質と被ばくのトレードオフを繰り返していました。

LightSpeed VCT VISIONは、PET(陽電子放射断層撮影装置)などですでに実用化されている画像再構成技術「遂次近似法」を世界で初めてCTに応用したASIRを搭載することで、撮影画像から密度分解能を左右する画像ノイズやアーチファクト(偽像)成分のみを除去することに成功、照射するX線量が同一の場合の密度分解能を従来に比べて最大40%向上し、一枚ごと画質向上を実現しました。逆に従来と同等の画質であれば最大50%の被ばく量削減が可能で、高画質と被ばく低減の真の両立を実現しています。微細な病変を捉える必要のある検査においてはこれまでと同じX線量で、通常の画質で十分な場合にはX線照射量を大幅に低減した撮影を可能にすることで、患者と担当医に最大限のメリットを提供します。

※ 密度分解能とは、どれほどX線吸収係数の差の小さいもの、大きさの小さいものまで区別して見えるかという性能を表現する能力。対象がX線吸収係数の差の大きな組織間の場合は「高コントラスト分解能」、逆X線吸収係数の差の小さな組織間の場合は「低コントラスト分解能」と呼ばれる

またLightSpeed VCT VISIONは、これまでの心臓撮影向けの先端技術を進化させ、さらなる画質安定化および効率性向上を実現しています。

心臓撮影においては、不慮の心室期外収縮(PVC)※の発生時などに画質が不安定になるという課題がありました。LightSpeed VCT VISIONは、従来比最大90%の被ばく低減と画質向上を両立させた「SnapShot Pulse(スナップショット・パルス)」をさらに進化させ、リアルタイムでのPVC対応を可能にする「SnapShot Pulse 2(スナップショット・パルス・ツー)」を搭載することでこれを克服、予期せぬPVCなどの際にも安定した高画質撮影を可能にし、心臓CT検査の適応をさらに広げています。

また同装置は、心拍の乱れや不整脈のある患者を撮影した際の画像再構成の効率を格段に向上させ、より迅速な診断を可能にする「ECG Editor 2(イーシージー・エディター・ツー)」を搭載しています。同技術は、不整脈や心拍の乱れがある場合でも、撮影後の画像再構築の際に、事前に撮影データが解析に適したものかどうかが判断できるため、従来画像再構成が難しかったケースでも撮影時の効率性を高めています。

※ 心室期外収縮(PVC)とは不整脈の一種で、正常な拍動が起きる前に、心室を起源とする異常な電気的活動の結果生じる余分な拍動のこと。頻度が高く、特に高齢者に多く見られる。ストレス、カフェイン摂取、飲酒、かぜ薬や枯草熱の治療薬の服用、ならびに冠動脈疾患(特に心臓発作の最中やその直後)、心不全や心臓弁障害などの心室肥大をもたらす病気によって発生する

当社は、1998年に世界初のマルチスライスCT「LightSpeed QX/i」(4スライス)を発売して以来、2001年には「LightSpeed Ultra」(8スライス)、2002年には「LightSpeed Ultra 16」(16スライス)を発売。その後、高度な画像診断に必要な大量のデジタルデータ(ボリュームデータ)を短時間に取得でき、臨床的には5心拍(約5秒)での心臓撮影を実現した世界初のボリュームCT「LightSpeed VCT」(64スライス)を2004年に、そしてGEの次世代マルチスライスCTの技術を集大成し製品化に成功した世界初のハイデフィニション・マルチスライスCT「Discovery CT750 HD」(64スライス)を2008年秋に発売するなど、常に世界のCTの技術開発をリードし、医療機関のニーズを満たす製品を世に送り出してきました。

当社は、大学病院や地域の基幹病院、総合病院などの放射線科、脳外科、循環器科、内科などを主対象に、このLightSpeed VCT VISIONを販売するとともに、Discovery CT750 HDなど他の製品群とあわせて最上位機種から普及機までの全ラインアップのさらなる積極的な拡販を展開し、国内のCT市場におけるナンバーワンの地位獲得を目指します。

製品名: LightSpeed VCT VISION(ライトスピード・ブイシーティー・ビジョン)
(販売名称:マルチスライスCTスキャナLightSpeed)
希望小売価格: 18億円
初年度国内販売目標台数: 40台
医療機器認証番号: 21100BZY00104000

GE横河メディカルシステム株式会社は、CT(コンピューター断層撮影装置)、MR(磁気共鳴断層撮影装置)、X線撮影装置、超音波診断装置(US)、SPECT(単光子放射断層撮影装置)、PET/CT、ヘルスケアIT、生体情報モニター、ならびに麻酔器等の販売・サービスを提供する医療用画像診断装置の主力メーカーで、米ゼネラル・エレクトリック(GE)のヘルスケア事業部門であるGEヘルスケア(売上高:170億ドル)の日本での中核拠点です。外資系画像診断装置メーカーとして唯一、国内にCT、MR、USおよびプローブの開発・製造拠点を持ち、最先端の技術や製品を日本から全世界に発信しています。現在、「ヘルシーマジネーション(healthymagination)」のビジョンを掲げ、医療に関するコストの削減、アクセスの拡充、ならびに質と効率の向上を実現する革新的な製品やサービスの開発を継続しています。設立は1982年、日本国内に事業所を53カ所展開。2009年1月1日現在の社員数は1,690名、2008会計年度(2008年1月~12月)の総売上は約1,226億円。ホームページアドレスはwww.gehealthcare.co.jp

お問い合わせ
GE横河メディカルシステム株式会社
広報グループ 松井亜起
Tel: 042-585-9249
Fax: 042-585-9541
[email protected]

日本GE コーポレート・コミュニケーション本部


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