スポーツ医学やメタボリック症候群のモニタリングに有効
GEヘルスケアグループの日本法人であるGE横河メディカルシステム株式会社(本社:東京都日野市、社長:三谷宏幸)はこのほど、X線骨密度測定装置※の新製品「Lunar iDXA(ルナー・アイ・デクサ)」を、大学病院や一般病院の整形外科などに加えて、抗加齢・体組成関連研究所などの研究機関、スポーツ医学関連施設等の幅広い施設を対象に販売開始する。同製品は、2004年の発売以来世界初のマルチスライス方式を採用したX線骨密度測定装置として脚光を浴びてきた「PRODIGY(プロディジー)」をさらに進化させた最上位機種として、グローバルで注力販売していく。
「Lunar iDXA」は、骨粗しょう症の診断および治療効果の判定に最も多く使用されているDXA法(デクサ法:二重エネルギーエックス線吸収測定法)を用いたX線骨密度測定装置。GE横河メディカルシステム株式会社が2004年2月に発売した「PRODIGY」の性能をさらに向上させた最上位機種として、高画質な骨イメージで高精度な骨密度測定を実現し、骨粗しょう症の早期発見・診断に威力を発揮する。
特長としては、新たに高密度直接デジタル方式検出器(CZT-HD)を搭載することで、さらなる高精彩・高画質を実現した。従来機種よりチャンネル数を 16チャンネルから4倍の64チャンネルに拡大し、列をずらして配列することで高密度の検出器となり、性能がさらに向上した。その結果、骨端認識力が高まり、測定精度を大幅に向上するとともに、大腿骨部骨強度計測機能と脊椎変形診断機能も充実させた。骨密度のみでなく、骨形態や骨強度の計測を実現することで、骨折リスク評価の精度をさらに向上した。それにより、従来の機器では困難だった骨の微細な変化も計測でき、骨粗しょう症患者の病状の経過や治療効果のモニタリングに活用される。
また、骨密度測定に加えて、ボディコンポジション(脂肪量・非脂肪量の定量)機能をさらに充実させた点も大きな特長である。全身のスキャンによって取得できる脂肪量・非脂肪量のデータは、ダイエットコントロールやスポーツ医学に応用されるほか、糖尿病や心臓病の危険性をはらむメタボリック症候群のモニタリングにも活用される。
GEヘルスケアは、2000年のルナー社買収以来、世界初の画期的な新技術を導入する方針を順守しながら、骨密度測定装置分野で着実にシェアを伸ばし、現在全世界で60%のトップシェアを有している。日本市場においても、GE横河メディカルシステム株式会社は2001年に超音波骨密度測定装置である「A- 1000 Express(エーセンエクスプレス)」を導入以来、超音波骨密度測定装置の分野において売上とシェアを大きく伸ばしてきた。X線骨密度測定装置においても、2003年にコンパクトタイプの「Bravo(ブラボー)」、2004年に世界初のマルチスライス方式を採用した「PRODIGY(プロディジー)」を発売し、ラインナップを増強してきた。
Lunar iDXAは、ボディコンポジションや骨形態計測機能を向上させることで、骨密度測定のみならず、アンチエイジングやメタボリック症候群などに関連するダイエットコントロールを要するモニタリングへの応用が見込まれ、将来的には先端医療の目指す「予防医療」へ貢献する機種として期待される。GEヘルスケアは、「Healthcare Re-Imagined(ヘルスケアの常識を超える。イマジネーションで超える。 ―Late DiseaseからEarly Healthへ―)」をキーワードに、発症前に病気を発見・予防し、早期診断・早期治療を実現する「Early Health」を目指したトータルソリューションの提供を図っており、Lunar iDXAはその方向性に沿った製品のひとつと位置付けられる。
現在、メタボリック症候群(内臓脂肪型肥満による複合生活習慣病で、肥満・高血圧・高血糖・高脂血症のうち二つ以上重複して該当する状態)ならびにその予備軍と診断される人は、40歳以上の男性では2人に1人、女性では5人に1人に達すると言われており ※、生活習慣の改善による予防の重要性が推奨されている。そのような背景を受け、骨密度測定装置のボディコンポジション機能によって、全身の脂肪・非脂肪のつき方を確認し、ダイエットコントロールへ応用することは、今後ますます需要が高まると予想される。このように、今後の医療が「予防医学」や「Early Health」へと進む中、骨密度測定装置は骨密度測定に限らず、より包括的なソリューションを提供することが期待されている。 ※ 平成16年国民健康・栄養調査(厚生労働省)
GE横河メディカルシステム株式会社について
GE横河メディカルシステム株式会社は、CT(全身用コンピュータ断層撮影装置)、MR(磁気共鳴断層撮影装置)、超音波診断装置(US)、骨密度測定装置、X線撮影診断装置(X-ray)、核医学診断装置(NM)、PET(Positron Emission Tomography)、生体モニター及び医療用画像ネットワーク(IIS-Integrated Imaging Solutions)、麻酔器等を提供する医療用画像診断装置の主力メーカー。米ゼネラル・エレクトリック(GE)のヘルスケア事業部門として売上高 150億ドルを誇るGE Healthcareは、英国に本社を置き、世界43,000人の従業員を有し、世界100カ国の医療従事者や患者に向けてサービスを提供している。GE Healthcareの北米、日本、インターナショナルという三極体制の一極をになうGE横河メディカルシステム株式会社は、1982年の設立以来、高品質の画像診断テクノロジー、顧客満足度の高いサービス、シックス・シグマの品質改善運動により顧客である医療機関にビジネスソリューションを提供してきている。現在、同社では日本国内に事業所を53カ所展開。2006年4月1日現在の社員数は1,600名、2005会計年度(2005年1月~2005年 12月)の総売上は約1,426億円。同社のサイトは こちら。
この件に関するお問い合わせ先
GE横河メディカルシステム株式会社
広報グループ・松井
Tel: 042-585-9249
フリーダイヤル: 0120-055123
日本GE コーポレート・コミュニケーション本部