GEは、コスト性能に優れ、射出成形が可能で、かつ並外れた特性を持つ樹脂を求めるニーズに対応できる、新しい超高性能非結晶性樹脂シリーズを開発
GEプラスチックスは、非晶性樹脂の新シリーズとして、Extem*(エクステム)熱可塑性ポリイミド(TPI)樹脂を開発したことを明らかにした。このシリーズは、並外れた性能を発揮しながら、同時に結晶性樹脂やイミド系熱硬化性樹脂、競合する非晶性熱可塑性樹脂の欠点を克服できる。今回新たに開発されたGEのExtem樹脂は、溶融加工性と、非常に高い耐熱特性、耐薬品性、優れた機械特性を高度に兼ね備えている。Extem樹脂は、業界で高まっているニーズ、すなわち、より高い温度と厳しい化学環境への耐久性を備え、かつ、極めて高い温度でも剛性と寸法安定性を維持する。また高い生産性を得られる樹脂ソリューションとして、要求特性を満たすことができる。さらにGEのExtem樹脂は、環境汚染を引き起こす危険性のあるハロゲン系添加剤を使用せず、材料自体に高い難燃性を有している。
「GEの新しいExtem樹脂シリーズは、お客様のビジネスの成長に貢献するため、コスト効率を大幅に向上させています」とGEプラスチックス・ハイパフォーマンスポリマー部門のゼネラル・マネージャー、ブライアン・ヘリントンはコメントする。「これまで、超高性能プラスチックを必要としているお客様は、加工コストの高い高価なイミド系熱硬化性樹脂か、高性能結晶性樹脂のどちらかを選択せざるを得ませんでした。新しいExtem樹脂は、同種の製品のなかでも並外れて優れた性能を持ち、加工に対するコスト効率が高く、成形後の硬化や結晶化などの二次処理を不要にしたことで、従来の課題を解決しました。この技術は、お客様の競争、成長、成功に大きく役立つでしょう。」
ヘリントンはさらに「GEプラスチックスは、本日発表したGEの新しい世界レベルのExtem樹脂で、半導体ウエハ処理、軍事防衛、オイル・ガス加工、航空宇宙、高性能繊維、電子機器、自動車などの産業において、新たな用途開発の機会が広がることを期待している。」と付言する。
既存の素材に比べて、GEのExtem樹脂には極めて高い特性が数多く備わっている。温度を上げて荷重をかけた場合に、耐クリープ性と寸法安定性が低下する高価な結晶性樹脂とは異なり、Extem樹脂はこれらの状況下においても優れた耐クリープ性と剛性を発揮する。さらに、結晶性樹脂は常に不透明だが、 Extemのナチュラルグレード(強化フィラー未充填)は本質的に透明であるため、デザインの自由性に優れている。
ポリアミドイミド(PAI)などのイミド系樹脂や他のTPIは高い性能を示すが、高価であり、ストックシェイプからの機械加工もしくは、溶融加工する必要がある。また加工後には、脆弱性をなくして物理的特性を高めるために、2週間以上硬化させる必要がある。GEのExtem樹脂は、熱可塑性の高い加工性を備えた超高性能の樹脂であり、コスト効率と性能が非常に高く、また後硬化が不要なため、顧客の加工生産性の向上に貢献できる。
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GEプラスチックスについて
GEプラスチックス( www.geplastics.com)は、自動車、医療、家電、輸送、高機能包装、建築/建設、通信、光学媒体などの幅広い業界で利用されているプラスチック樹脂を世界中のお客様に提供するサプライヤーです。ポリカーボネート、ABS、SAN、ASA、PPE、PC/ABS、PBT、PEI樹脂に加え、高機能特殊コンパウンドLNP*製品シリーズを製造しています。GEプラスチックスのスペシャルティーフィルム&シート事業部は、高機能Lexan*シートおよびフィルム製品を製造しており、これらの製品は条件の厳しい用途に世界各地で幅広く利用されています。さらに、GEプラスチックスの自動車部門は、車体パネル/グレージング、ボンネット内用途、内装部品、車体構成部品、照明という自動車産業の5つの主要分野で、世界中のお客様に豊かな経験に裏付けられた優れたプラスチック・ソリューションを提供しています。オリンピック大会の協賛企業として、GEは大会の成功に不可欠な、幅広い分野にわたる革新的な製品とサービスを独占的に提供しています。
*Extem、LexanはGeneral Electric Companyの商標です。
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