写真: 自動車のワイヤ被覆およびケーブル被覆用途向けのGEの新しいFlexible Noryl*樹脂
GEプラスチックは、難燃性のFlexible Noryl*樹脂が米国Wire & Cable Technology International誌の2005年のTop製品に選ばれたことを明らかにした。同誌は、自動車のワイヤ被覆、ケーブル被覆用途でFlexible Noryl樹脂が有する優れた特性をポリ塩化ビニル(PVC)や架橋ポリエチレン(XLPE)と対比して大きく取り上げている。受賞製品は、読者からの問い合わせ数や編集スタッフの意見に基づき、Wire & Cable Technology International誌の2005年の論説で取り上げられた製品から選ばれた。
GEプラスチックスのグローバル・パブリックリレーションズおよびコミュニケーション担当マネージャーをつとめるクリストファー・テッスィア氏は、次のようにコメントする。「Flexible Noryl樹脂がエンドユーザーと業界の専門家の両者にとって優れた製品であることがこの受賞で実証されたと考えています。自動車産業には、燃費の向上、電子部品の統合化、環境規制の準拠といった最優先課題がありますが、この素材は、薄膜および超薄膜のワイヤ被覆やケーブル被覆を実現することで、重量とサイズを低減し、ハロゲン、塩素、鉛といった成分を含まない環境適合部品に求められる国際的な要件も満たしています。」
GEのFlexible Noryl樹脂を使用したワイヤ被覆は、ハロゲンフリー部品としての要件を満たすだけでなく、リサイクル性に関する国際的な基準、欧州連合の「特定有害物質使用制限指令(RoHS)」、同じく「廃車指令(ELV)」、日本自動車工業会(JAMA)の基準、日本の「自動車リサイクル法(2005年)」にも適合している。
Flexible Noryl樹脂は、他の素材と比較して、優れた耐温度性能や耐火性能を維持しながら小型化・軽量化を実現している。PVCの使用温度は、最高85℃だが、 GEのFlexible Noryl樹脂では、110℃まで可能である。これは、さらに開発が進めば125℃まで向上させることができる。従来のケーブル絶縁体の代わりに使用すれば、重量が平均25%軽減でき、自動車の空間的な制約の解消にも貢献できる。
Flexible Noryl樹脂は、この他にも、XLPEよりも耐摩耗性に優れ、耐薬品性が高く、PVCとPEのどちらよりも比重が軽い(1.03)といった優れた性能を提供できる。ワイヤの熱老化についても、クラスAおよびクラスBの要件を満たし、さらにクラスCの要件についても、現在最終的な開発段階にある。同樹脂は、架橋結合を必要としないため、ワイヤメーカーとケーブルメーカーにとって、加工が簡単で、生産速度が上げられるというメリットもある。
Wire & Cable Technology Internationalについて
Wire & Cable Technology International誌は、光ファイバーを含めたあらゆる種類の電気、通信、機械関連のワイヤおよびケーブルメーカー、販売業者、ユーザーを対象とした隔月刊の国際的な技術系雑誌です。
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GEプラスチックスは、自動車、医療、家電、輸送、高機能包装、建築/建設、通信、光学媒体などの幅広い業界で利用されているプラスチック樹脂を世界中のお客様に提供するサプライヤです。ポリカーボネート、ABS, SAN, ASA, PPE, PC/ABS, PBT, PEI樹脂に加え、高機能特殊化合物LNP*製品ラインを製造/合成しています。GEプラスチックスのスペシャルティーフィルム&シート事業部は、高機能 Lexan*シートおよびフィルム製品を製造しており、これらの製品は条件の厳しい用途に世界各地で幅広く利用されています。さらに、GEプラスチックスの自動車部門は、車体パネル/グレージング、ボンネット内、部品、構造/内装、照明という自動車産業の5つの主要分野で、世界中のお客様に豊かな経験に裏付けられた優れたプラスチック・ソリューションを提供しています。オリンピック大会の協賛企業として、GEは大会の成功に不可欠な、幅広い分野にわたる革新的な製品とサービスを独占的に提供しています。
* NorylはGeneral Electric社の商標です。
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