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災害による被害を受けた福島第一原子力発電所では次々と新たな事態が展開しています。GEは、日本の合弁企業のパートナーである日立製作所株式会社(以下、日立)を通して、東京電力株式会社(以下、東京電力)および米原子力規制委員会(NRC)への技術支援を続けております。NRCは同じく、日本政府への技術支援を行っています。GE日立ニュークリア・エナジーは、福島第一原子力発電所の原子炉に使用されているマークⅠ型原子炉格納容器について、以下のとおりご説明いたします。

マークⅠ型原子炉格納容器は40年以上にわたる稼動により、安全性と信頼性が実証されています。マークⅠ型原子炉格納容器を備える沸騰水型原子炉(BWR)は、現在、世界で32基が設計通りに運用されています。

この技術は40年前に商用化されましたが、その後も継続的に改良され進化してきました。マークⅠ型原子炉格納容器は、過去40年間、技術の発展と規制変更に合わせ、改良されてきました。

すべての改良は、当局の規制に従って実施されました。例えば、米国では、NRCが1980年に、それまで業界が独自に改修していたマークⅠ型原子炉格納容器について総括的な基準を示しました。

福島第一原発のすべてのBWRマークⅠ型原子炉格納容器も同様に、日本の当局の基準に従って改良されたものと理解しております。

マークⅠ型原子炉格納容器に施された改良には次のことが含まれます。

●装置にかかる負荷を軽減するため、蒸気泡を圧縮し整流する「クエンチャー」を設置しました。原子炉内部からの排気蒸気の配管を圧力抑制室まで通しました。圧力抑制室はトーラスと呼ばれる大型の丸い管で、炉心のすぐ下にあり、原子炉から大量の蒸気が放出される際に熱を除去するために使われます。トーラス内では、蒸気の泡が水中を進みます。改修されたマークⅠ型では、水中にあるクエンチャーが、大きな蒸気の泡を細分化して小さな泡にします。そうすることで圧力を軽減します。

●またトーラス内に「デフレクター」を取り付ける改良も行われました。蒸気が水中を進むと、水位が上がります。取り付けられたデフレクターは生成された圧力波を細分化し、トーラスにかかる圧力を軽減します。

●さらに、トーラスが設置されている「サドル」にも改修が加えられました。サドルはトーラスを支える脚のような構造物です。この構造物および鉄鋼を強化し、荷重に対する対応力を強化しました。

沸騰水型原子炉(BWR)のマークⅠ型原子炉格納容器について

東日本大震災により被災された皆さまとご家族の方々に、謹んでお見舞い申し上げます。
皆さまの安全、そして被災地が一日も早く復興することをお祈り申し上げます。弊社といたしましても、今後も引き続き全力で支援活動に取り組んでまいります。


GEと日立製作所は、両社の合弁会社を通じて原子力事業を行っています。グローバルではGE日立ニュークリア・エナジー(GEH)が、日本国内では日立GEニュークリア・エナジー(HGNE)が事業運営にあたっております。


沸騰水型(BWR)原子力発電容器:トーラスは図中左側下部、ドーナツ型の部分
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沸騰水型(BWR)原子力発電容器:トーラスは図中左側下部、ドーナツ型の部分
<図解中の英語対訳>
Boiling Water Reactor System沸騰水型原子力発電容器
Reactor Building (Secondary Containment) 原子炉建屋 (二次格納容器)
Inerted Drywell (Primary Containment) 不活性ガス ドライウェル (一次格納容器)
Reactor Core 炉心
Control Rods 制御棒
Torus トーラス室・圧力抑制室
Main Steam Lines 主蒸気配管
Turbine Generator タービン発電機
Electricity to Switch Yard 変圧器
Condenser コンデンサー
Feedwater Pumps 給水ポンプ
※本レポートは米国本社のウェブサイト、ge.com上に発行したGE Reportsの抄訳です。原文はこちら
2011年3月16日
本ページでは、マークⅠ型原子炉格納容器の40年以上にわたる技術の改良と進化についてご紹介いたします。