中国での風力発電についてウェブサイト上のギャラリー(英語版)で紹介している写真
北京にある清河汚水処理施設に設置したGEの水処理設備。1日8万平方メートルの汚水を処理することができ、ろ過した水は、北京オリンピック開催期間中、植物灌漑などの景観づくりに再利用された
2008年北京オリンピックへのGEの取り組みを紹介するフォト・ギャラリーの1カット
■「エコマジネーション」とオリンピック・マーケティング
GEはオリンピックというイベントの成功のためだけでなく、地域の発展や環境問題への対応を長期的な視点から考え、インフラ整備を政府と共に進めてきました。
北京オリンピックに関連するGEの売上げは、目標を上回る17億ドルに達しました。その半分以上は、全米でのオリンピック放送権をもつNBCの広告関連収入ですが、北京および北京周辺での合計400件にものぼるインフラストラクチャー分野のプロジェクト受注により、7億ドルもの売上げを記録するに至りました。
GEのダニエル・ヘンソン(マーケティング担当副社長)は「オリンピックはGEの技術力を見せるショーケースであるとともに、増益をはかる好機でもある」と言っています。今回の例のように、各国の政府、団体、企業は、あらゆる側面で「環境に配慮する姿勢」が今後ますます求められるでしょう。
GEはソリューションをご提供することでお客さまの環境への取り組みを支援し、同時に、自社の成長を加速できるという手ごたえを感じました。そして、より高次元の環境関連ソリューションの開発へと、理想的なサイクルを描き出せるものと考えています。
オリンピック開催と同時に、中国が導入した環境関連ソリューション。北京郊外の発電所や地下鉄、空港などあらゆるところでエコな都市づくりを実現した
■「グリーン・オリンピック」の遺産
報道によると、聖火リレーにも参加した国連環境計画(UNEP)のアヒム・シュタイナー事務局長は、「メディアが懸念している『五輪期間中のみの環境保護』問題についてはなんの心配もない。中国の人たちは今や、クリーンな空気や良好な環境は自分たちの権利であり、こうした権利は自分や国の努力を通じて実現できると意識するようになった」と語ったそうです。
そして、「これこそが、今回のオリンピックが中国に残す『遺産』だ」と、北京オリンピックの意義について述べていました。エコマジネーションを通じて「グリーン・オリンピック」をサポートしたGEにとっても、嬉しい一言です。
イベントから、日常生活へ――北京オリンピックにはじまった中国のグリーン・エネルギー化への努力は、これからも続きます。わたしたちGEは、これからも革新的な技術でサポートしていきます。
日本経済新聞社が2010年3月まで運営していたウェブサイト「日経エコロミー」に連載したものです。
この記事は2008年9月1日に掲載しました。
史上最多となる205の国と地域の選手たちが熱戦を繰り広げた北京オリンピックが、さまざまな想い出を残して閉会しました。このオリンピックは「グリーン・オリンピック」としても、大きな成果を上げたのではないでしょうか。
国際オリンピック委員会(IOC)のロゲ会長は、大会最終日8月24日の記者会見で、北京オリンピックが中国に及ぼした影響について、大衆のスポーツ参加熱が生まれたこととともに、中国人の環境への意識の高まりを強調しました。
「グリーン・オリンピック」の遺産(08/09/01)
GEはエコマジネーションを通して、大会をサポートしましたが、私たちも、そのことを実感しています。この大会からはじまった中国の環境問題への取り組み、特に再生可能エネルギー分野への努力は、これからも続いていくことでしょう。
■風力がつくる電気
GEは、北京オリンピックのワールドワイド・パートナーとして、北京周辺の多数のクリーン・エネルギー・プロジェクトにソリューションを提供しました。連日熱戦が繰り広げられた北京周辺地域に電気を供給したのは、北京の北部にある張北と尚義に作られた風力発電所です。
ここにGEは、風力タービン120基を提供。北京、天津、唐山地域に180メガワットという平均家庭40万世帯分もの年間所要電力を供給しています。これによって、二酸化炭素排出量を年間40万トン削減し、オリンピック後も、この地域に持続的にクリーンなエネルギーを供給し続けることができるのです。
■水の再利用
メインスタジアムとなった国家体育場(鳥の巣)での水処理ソリューションの活用事例については、すでにご紹介しましたが、オリンピックを契機とした北京での水処理プロジェクトは、これだけではありません。
GEは、北京東方の華北平原にある唐山市南堡汚水処理場にも逆浸透膜技術を提供しました。この汚水処理場では、毎日9万3千トン余りの水が浄化され、ここできれいになった水は唐山市南堡経済開発区の工場で使用されています。GEの水濾過技術は清河汚水処理場にも使用され、これはオリンピック施設の景観保持にも役立ちました。
また、GEウォーター&プロセス・テクノロジーでは、東莞(とうかん)市に2つの最新鋭の水処理施設を寄贈しました。この2つの施設は、東莞市とその周辺村落の住民約6万人に、清潔な飲料水を提供します。きれいな飲み水を通じて、住民の健康増進にも寄与することになるでしょう。さらに、同市には、移動式の水処理プラントも供給。これは、市の中心部から水を引けない地域のためのもので、移動式の水処理システムは、中国では初めてのものです。
■環境意識の向上
中国のみなさんの環境意識を高めたという側面では、オリンピック・グリーン(オリンピック公園)のスポンサー村に建てた「イマジネーション・センター」が挙げられるでしょう。会場を訪れたお客様に、GEが提案する新たな時代とその道標を体験していただきました。万物は「木」「火」「土」「金」「水」の5元素から成るという中国の五行説の考え方を根底に、エナジー、ウォーター、ヘルスケア、トランスポーテーション、ライティングなど数々のGEの事業が、環境に配慮した革新的な技術で、北京大会のインフラ構築に貢献している様子をご紹介しました。
オリンピック会場内に建設したイマジネーション・センター。中国の五行説の考え方に重ねて、環境ソリューションを紹介し、訪れる人の環境意識を高めた