GE imagination at work 日本
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日本経済新聞社が2010年3月まで運営していたウェブサイト「日経エコロミー」に連載したものです。
この記事は2010年3月3日に掲載しました。
史上最多の国・地域が参加し、大きな盛り上がりを見せた第21回冬季五輪バンクーバー大会、そして続いて開催されるパラリンピック。今回の大会は「持続可能性」がキーワードとなっており、環境への配慮を前提として、経済面や運営面でいかに成功を納めるかに多くの注目が集まりました。GEは「エコマジネーション」の一環として発光ダイオード(LED)光源やアイススケートリンクの氷を製氷・維持するプラントを本大会に提供しました。今回はこうした環境面での貢献と並行し、「ヘルシーマジネーション」として選手が最高のパフォーマンスを発揮する上で欠かせない医療サービスを提供したことについてご紹介します。
バンクーバー五輪、医療・環境面で支援(10/03/03)
■より医療へのアクセスを拡大

今回のオリンピックおよびパラリンピックは、GEが従来から企業目標の1つとして掲げている「医療アクセスの拡大」を、具体化した形で見ることができるイベントです。GEは「エコマジネーション」という環境面での取り組みと並行して、「ヘルシーマジネーション」という、誰もが健やかな生活を送ることのできる未来を実現し、同時に医療従事者にも成功をもたらそうという取り組みを掲げています。

その具体的な実行目標のひとつが「医療アクセスの拡大」です。これは、情報ネットワークなどを活用して、遠くの場所にいる患者でも、専門医師による的確な診断がすばやく受けられる環境の実現を目指すものです。

GEは今回のオリンピックおよびパラリンピックで、医療ITソリューションや移動可能なトラクター・トレイラー型病院(MMU: Mobile Medical Unit)、また64スライスCT、超音波デジタル診断装置といった最先端の設備を提供します。これらによって、競技会場の各場所で迅速かつ的確な医療行為を行えるようになるのです。
■遠隔地をITで結んで迅速な診断を提供

今回GEが大会会場に提供している中でも要となるのが、医療ITソリューション「Centricity(r) Radiology-IW」です。これはX線やMRI、CTといった医療画像や各種の情報を電子データとして取得・管理し、さらに各種診断装置や医療施設同士をネットワークでつないで、どこでも参照できるようにするものです。

このソリューションは、ウェブベースのRIS(放射線情報システム)「Centricity RIS-IC」とPACS(医用画像保管・電送システム)、同じくウェブベースのレポーティングシステム「Precision Reporting」から構成します。この統合システムは「電子交易拠点」ともいうべき役割を果たし、病院情報システム(HIS:Hospital Information System)や電子カルテシステム(EMR:Electronic Medical Records Systems)、業務管理システムといったほかのデジタルシステムと連動して活用されます。

今大会ではバンクーバー総合病院に設置され、ネットワークによってウィスラー総合病院、およびGEが今回提供する移動式病院(MMU)の間を結んでいます。同ソリューションの導入はカナダで初となり、冬季オリンピック大会で公式採用されるのも初めてとなります。

このシステムを活用すれば、医療スタッフが他の病院にいようとも、患者の情報にすぐにアクセスでき、迅速に診断、治療、経過観察を行えるようになります。特に競技大会では、骨折などが起こる可能性も、ある程度避けられません。このシステムを運用することによって、診断を受ける必要が出た選手は、移動の負担を軽減でき、さらにすぐ競技に復帰することも可能になります。
■最新の設備を提供する移動式病院

またGEは選手村に、最先端の医療ソリューションを搭載した移動式病院(MMU)を提供しました。外見は全長15.9メートルのトラクター・トレイラーですが、展開すると約90平方メートルの診療所に早変わりします。450万ドルするこの移動式病院は、今回、医師、看護婦、専門技師が24時間体制で待機する総合病院の分院という位置づけになりました。

同診療所は、回復/トリアージ(重症度判定検査)エリアと、12床のベッド、2台の手術台を備える手術室、そしてICU(集中治療室)をもっています。またサポート・トレイラーには、72時間分の医療行為に対応した手術用備品や医療器具などが用意されています。これらのユニットには、小型超音波診断装置や、医療用画像システム、ICU向け汎用人工呼吸器、フルデジタル麻酔器や患者モニターなど、GEの最先端のソリューションを数多く搭載しています。この移動式病院により、現地での医療へのアクセスが迅速化しました。大会の閉幕後、ブリティッシュ・コロンビア州が同ユニットを使用する予定です。

このほかにもGEは、本大会開催中の医療支援事業の一環として、バンクーバーとウィスラーそれぞれの総合病院に、64スライスCT(コンピューター断層撮影装置)を提供しました。64スライスCTの導入は、ウィスラー地区では初です。大会が閉幕後も、これらのCT装置は地元住民やこの観光地の訪問者の役に立つと思われます。
■バンクーバーでの経験を活かし、世界の医療アクセスの改善へ

GEは今回のオリンピックおよびパラリンピックの開催で、医療用ITソリューションや最新設備を提供しています。これによって、選手に最高の医療環境を提供して大会の成功に貢献するとともに、ウィスラー地区の医療環境の改善にも貢献することができるでしょう。GEは今後も本大会で得た経験を活かしながら、世界中で環境・医療分野の取り組みを行っていきます。
GEが製氷プラントを提供したバンクーバー市内のスケートリンク
GEが製氷プラントを提供したバンクーバー市内のスケートリンク
医療ITソリューション「Centricity(r) adiology-IW」は、医療画像・情報を電子データとして蓄積し、離れた拠点間で自由に参照できるようにする統合型システム
医療ITソリューション「Centricity(r) adiology-IW」は、医療画像・情報を電子データとして蓄積し、離れた拠点間で自由に参照できるようにする統合型システム
GEが提供する移動式病院(MMU)。外見はトラクター・トレイラーだが、側面を展開すると、約90平方メートルの診療所へと変身する
GEが提供する移動式病院(MMU)。外見はトラクター・トレイラーだが、側面を展開すると、約90平方メートルの診療所へと変身する