GE imagination at work 日本
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日本経済新聞社が2010年3月まで運営していたウェブサイト「日経エコロミー」に連載したものです。
この記事は2010年1月27日に掲載しました。
日本ゼネラル・エレクトリック(GE)と日本のGEグループは2009年12月21日、宮城県庁で宮城県とみやぎ高度電子機械産業振興協議会と共同で「GE Day in Miyagi」というイベントを開催しました。イベントでは、宮城県に本拠を置く複数の企業とGEがそれぞれの技術や製品を紹介し合い、協業の可能性について意見を交換しました。

このイベントの宮城県側の目的は、地元産業の振興や県が抱える課題の解決にあります。一方、GE側の狙いは高度な技術を持つ日本の地方企業と協業し、その技術を世界に展開することです。なお、GEがこうしたイベントを日本の地方自治体と共同で開催するのは今回が初めてです。
サステナブルシティ実現へ宮城の企業と協業を探る(10/01/27)
■宮城県の方向性とGEのイニシアチブが一致

GEは09年に「Sustainable City=サステナブルシティ(持続可能な街づくり)」という取り組みを立ち上げました。この狙いは、世界各地の地方自治体と協力して、持続して誰もが快適に暮らせる街を作ることにあります。

GEではサステナブルシティの実現に向けて「環境」と「医療」の両分野が特に重要であると考え、関連事業の展開に力を入れています。今回開催した「GE Day」は、サステナブルシティを実現するために地方自治体との協業のきっかけを作るイベントと位置付けられます。
GEのデモンストレーションを紹介。
GEのデモンストレーションを紹介。前列右から伊藤克彦・宮城県副知事、藤森義明・日本GE 社長、大塚孝之・GEヘルスケア・ジャパン ヘルスケアIT本部長
一方、宮城県では現在、クリーン・エネルギーや地域医療の分野において、県内インフラの整備を進めており、さらにこれらの分野に関する新たな地元産業の育成に取り組んでいます。例えば08年11月に県内企業・団体とともにみやぎ高度電子機械産業振興協議会を設立しました。この協議会には、宮城県の電機・電子関連メーカーなど260企業・団体が加盟しており、今後の成長が見込まれる環境および医療分野における新産業の創出・拡大に取り組んでいます。

さらに、09年7月には、環境と経済の両立を目指し「クリーンエネルギーみやぎ創造プラン」を策定し、クリーン・エネルギーに関連する産業の集積化や利用促進、環境教育、人材育成について全国に先駆けた取り組みに着手しています。

このようにGEと宮城県の双方の思惑が一致したことから、今回のイベント開催に至りました。GEにとっては、日本国内で最初のサステナブルシティに関連するイベントであり、ビジネス・マッチング・イベントとしては自治体が主催する初めての事例となります。
■環境・医療に関する多彩な技術を紹介

イベントの当日はまず、村井嘉浩県知事をはじめ、宮城県や仙台市の関係者とGE代表者が会談しました。その後、GEと宮城県の企業がプレゼンテーションとデモンストレーションをしました。

GEは、環境分野の製品として「スマートメーター」、ヘルスケア分野の製品やソリューションとして病院ネットワーク・システムや超音波診断装置、在宅医療支援などを紹介しました。スマートメーターは、ITを使った次世代送電網「スマートグリッド」の基幹部品で工場やオフィス、一般住宅に設置し、各部署や家庭の電力使用状況を把握できる高性能な電力メーターです。双方向通信機能を備えており、エネルギー消費の効率化や管理が可能になります。

病院ネットワークシステムは、患者の検査データや検査画像をネットワークを介してどの病院でも利用できるようにするものです。地域のかかりつけの医院などと情報を共有することで、患者に大きな利便性をもたらします。超音波診断装置は09年7月に、シンプルな手順で操作できる「Venue(ヴェニュ)」ブランドを世界に先駆けて日本市場に投入しました。
このほか診断目的ごとに、操作を最適化した機種や小型で持ち運び可能な機種なども製品化しています。在宅医療支援は今回、「QuietCare(クワイエット・ケア)」を紹介しました。これは、室内に設置したセンサーを使って高齢者の行動パターンの変化を検知し、家族や介護者に通知するシステムです。高齢者の自立した生活の実現をサポートするとともに、家族や介護者の負担を軽減し安心をもたらすツールとしてすでに海外では採用実績を重ねています。

一方、宮城県は、みやぎ高度電子機械産業振興協議会に加盟する7社がプレゼンテーションをしました。環境やヘルスケアの伸展に大きく貢献できると思われる設計技術や加工技術、センサー、ソフトウェアなど、大学などとの連携で培った得意技術を紹介しました。
■互いにメリットを得られる関係構築へ

GEは今回のイベントを通じて、関連製品・サービスや人材育成、プロジェクトの管理ノウハウなど、持てるすべての力を結集させて宮城県の活動を支援します。そして企業と自治体の垣根を越えて、それぞれが得意とする技術やノウハウを組み合わせることで、互いにプラスとなる関係を構築していきます。GEは、こうした協業の成功例を1つずつ積み重ねていくことで、サステナブルシティの実現に向けて一歩一歩前進していきたいと考えています。
「GE Day in Miyagi」の開催に先立ち、村井嘉浩知事(左)を表敬訪問した藤森日本GE社長
「GE Day in Miyagi」の開催に先立ち、村井嘉浩知事(左)を表敬訪問した藤森日本GE社長